清水、怒涛の9連勝でJ1昇格。“昇格請負人”が掲げた3箇条を完遂し1年で悲願達成【2016年Jリーグ通信簿】

今シーズンのJ2も全日程が終了した。この1年を振り返り、各クラブはどのようなシーズンを送ったのだろうか。今回は2位でシーズンを終え、1年でのJ1復帰を果たした清水エスパルスを振り返る。

2016年12月13日(Tue)10時30分配信

シリーズ:2016年Jリーグ通信簿
text by 編集部 photo Getty Images , Editorial Staff
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“昇格請負人”小林監督、1年でJ1復帰へと導く

小林
清水エスパルスの小林伸二監督【写真:Getty Images】

 1年でのJ1復帰が至上命題だった清水エスパルスは、“昇格請負人”として知られる小林伸二監督を招聘した。

 そして、百戦錬磨の指揮官が新体制発表記者会見でJ2という難局を突破するために掲げた指標は以下の3点だった。

・1試合1失点以下(42失点以下)
・1試合平均1.5~2得点(63得点以上)
・勝ち点80以上

 実際にJ2・2位で自動昇格を決めた清水は、42試合で勝ち点84を積み上げ、85得点37失点で小林監督が掲げたすべての指標をクリアしていた。特に際立ったのは攻撃の破壊力だろう。

 しかし今季の戦いは決して順風満帆ではなかった。開幕から4試合で1勝2分1敗の11位と出遅れると、初の連敗となった第14節終了時点で首位の北海道コンサドーレ札幌と勝ち点10差の10位。J1昇格は危ういかと思われた。

 降格しても主力の大半が残留し、必要最低限の補強で戦ってきたチームの団結力は並大抵のものではなかった。一気に持ち直すと第15節のザスパクサツ群馬戦で8ゴールを奪って大勝を収め、終盤にはクラブ新記録の9連勝で自動昇格圏まで浮上して悲願を成し遂げた。

 その立役者となったのは鄭大世に他ならない。特にエースの大前元紀が負傷離脱してからの勢いは凄まじく、最終的に26ゴールを挙げてリーグ得点王に輝いた。金子翔太や北川航也、白崎凌兵ら進境著しい若手の突き上げもあり、彼らの相互作用がチーム力を格段に向上させた。

 来季は本格的な戦力補強が必要になるかもしれない。今季目立った動きがなかったということは、昨季J2降格が決まった時のチームから大きく変化していないという意味でもある。1年で各選手が成長したとはいえ、2人で44得点を挙げた大前と鄭大世の爆発力だけに頼ることは現実的でなく、再びJ1に定着するために変えなければいけない部分もある。

 自信が過信に変わる前に現実に向き合い、退団する選手や他クラブの動向を注視しながら適切な補強ができるかが来季以降に向けて重要になるだろう。

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