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欧州でゼロからのクラブづくり FCバサラマインツの挑戦【04】ドイツのサッカーチームで初の日本人メディカルサポート

シリーズ:FCバサラマインツの挑戦 text by FC Basara Mainz photo by FC Basara Mainz

日本人選手のためのドクターではなく、チームのドクター

藤原壮
選手とドイツ語でコミュニケーションを取り、触診、状態のチェックを行っている【写真:FC Basara Mainz】

 バサラマインツは日本人が立ち上げたチームですが、チーム内の公用語はドイツ語です。チームドクターということは日本人選手だけ面倒を見ていれば良いということではありません。選手全員に対して責任を持ってケアしなければなりません。

 加入当初は日本人選手だけのためのドクターと誤解されたこともありました。私自身、普段ドイツ語で業務を行っているので、ドイツ語のコミュニケーションに関しては全く問題ありません。日本人以外の選手とは必ず全員とドイツ語でコミュニケーションを取り、触診、状態のチェックを心がけています。

 そうすることで、少しずつ選手の身体的特徴、怪我の有無を頭に入れ、改善のためのアドバイスを送れます。それに自分のことも理解してもらえますので、信頼関係の構築には必要なプロセスです。

 例えばある選手は股関節が硬いのが原因で内転筋を痛めることが多い為、「こう処置すると痛みが和らぐよ、次会う時まで継続してやるように」と伝えた後、一ヶ月後症状が改善して試合で良いパフォーマンスを発揮する瞬間が見られると、自分の役割が果たせたと実感出来ます。

 バサラマインツに関わるにあたり、自身で心がけているのは、継続すること。どんなに自分の仕事で忙しくても必ず月に一度はマインツに来ることです。

 そう決心できたのも、会長の山下の存在です。試合前のミーティングで全てドイツ語で指示を出す姿を目の当たりにして、この人となら面白い仕事が一緒にできると思いました。バサラマインツの試合を見に来られる機会がありましたら、山下会長の立ち振る舞いにもぜひご注目下さい。またチーム公式Facebookでも試合の様子や、チームの様子を随時更新しています。ぜひご覧頂ければ幸いです。( https://m.facebook.com/basara.mainz/

 次回はメディカルサポートについて実際の仕事内容について紹介したいと思います。

※FCバサラマインツでは新たに「広報・営業スタッフ留学プログラム」を開設致しました。現在、プログラム参加者を随時募集しております。現場での広報・マーケティング活動や実践的な座学などを通して、本場のドイツサッカーを体感して頂く充実したプログラムとなっております。日本、欧州在住の如何も問いません。

 ドイツでのサッカークラブ運営にご興味ある方はお問い合わせだけでも結構ですので、是非お気軽にcontact@basara-mainz.comまでご連絡下さい。(担当:今井・奥野)

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