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武藤、幻となった復帰後初ゴールに「悔しい」。大迫の活躍には対抗心も

text by 編集部 photo by Getty Images

武藤嘉紀
マインツの武藤嘉紀【写真:Getty Images】

 現地時間29日に行われたブンデスリーガ第18節の試合で、マインツとボルシア・ドルトムントは1-1のドローに終わった。マインツのFW武藤嘉紀は試合後に、幻に終わった復帰後初ゴールを悔やみつつ、今後のさらなる成長への意気込みを口にしている。

 9月末の負傷で長期の離脱を強いられていた武藤は、ウインターブレーク明けの初戦となった前節ケルン戦に先発して戦列復帰。ドルトムント戦でも引き続き先発に起用され、74分に交代するまでプレーした。なお、ドルトムントのMF香川真司はベンチに入ったが出場しなかった。

 開始直後にドルトムントが先制したあと、15分には武藤に絶好のチャンス。最終ラインからのロングボールを受けてゴール前に抜け出し、GKの横を抜くシュートでゴールネットを揺らしたが、オフサイドの判定でゴールは認められなかった。

 武藤はこのプレーについて「いや、ゴールでしたね」と苦笑。「悔しいですよ! やっぱりゴールだったのが違う形になっちゃうというのは悔しいですし。映像を見ても、ぎりぎり。悔しいですね」とコメントしている。

 マインツは武藤の“相棒“だったMFユヌス・マッリがヴォルフスブルクへ移籍した一方で、29日にはストーク・シティから元スペイン代表FWボージャン・クルキッチの獲得を発表。引き続きボジション争いは熾烈となるが、「このメンバーの中でレギュラーを取れたらかなり自信にもなると思うので。一個上のレベルに上がりたいと思うならここで踏ん張って、自分も成長しないといけないなと思いますね」と武藤は挑戦への意気込みを見せた。

 状況によってはファウルを誘って倒れるような、良い意味で狡猾なプレーを身につけることも必要だと武藤は強調した。「ハリル(日本代表のヴァイッド・ハリルホジッチ監督)もずっと言ってますが、ずる賢さというのを日本人でも持ち合わせないといけないかなと思います。今日は本当に感じましたね。ファウルなのに頑張っちゃってるから、チームメートも転べって言ってきたので。確かになと思いました」

 前節対戦してともに無得点に終わったケルンのFW大迫勇也は、28日のダルムシュタット戦では2ゴール1アシストの大活躍を見せた。「やっぱり負けてられないと思います。本当に素晴らしいプレーヤーだと思う。刺激を受けて、自分も成長していかないといけないと思います」と武藤も対抗心をのぞかせている。

(取材:本田千尋【マインツ】、文・構成:編集部)

【了】

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