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Jリーグ 7年前

磐田、俊輔効果に期待大も、若手の台頭で底上げを。求められる背番号10不在時の準備

text by 青木務 photo by Tsutomu Aoki

若手選手が出場機会を得た北九州戦

「65分過ぎくらいからちょっとずつ、体力的な問題の中で各エリアでのポジション修正が遅くなったり、自分たちからアクションを起こせなくなった。ボールを回されている時間帯に失点してしまった」

 名波監督が言うように、チームの動きが鈍くなったことでスライドが遅れ、ボールの流れに対応できなくなっていった。左SHの荒木大吾が「自分の判断で早く中を切れば良かったんですけど、一歩が遅かった」とパスコースを消せなかったことを悔やむ。試合後には一列後ろの宮崎智彦とも話し合い、この場面について振り返ったという。

 キャンプ中は共同生活を送ることになるため、普段以上に選手間のコミュニケーションが増える。食事会場や風呂場などで顔を合わせ、課題について議論を交わすことができる。そうした時期だからこそ、より綿密に意思の疎通を図りたい。

「若い選手が何人か出て、バランスとかコミュニケーションとかどうなるかなと思ったが、経験のある選手がリードしてくれた中で積極的にやってくれたと思う」

 名波監督はギラヴァンツ北九州戦についてこう述べた。ピッチコンディションの悪さからボールが繋がらない場面も多かったが、選手たちは意欲的にプレー。「前向きなミス」と話し、イレブンのチャレンジ精神に一定の評価を与えた。

 有意義な90分を過ごしたサックスブルーは、細かな修正点も持ち帰っている。

「今日のゲームを題材にするなら、カウンターの質が悪かった。ボールホルダーはタメを作るようなドリブルをしているかもしれないけど、逆サイドはトップスピードで動いている。そういうシーンが3回くらいあった」

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