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香川真司 7年前

香川に居場所はあるのか。羅針盤なきドルトムント、苦闘の末に見出したポテンシャル

現地時間11日、ボルシア・ドルトムントはブンデスリーガ第20節でダルムシュタットに敗れた。序盤から最下位相手に主導権を握られたドルトムントが抱える不安の正体とは。そして、そこに香川真司の居場所はあるのだろうか。(取材・文:本田千尋【ダルムシュタット】)

text by 本田千尋 photo by Getty Images

立ち尽くすDF。若手中心のチームが瓦解

ドルトムント
敗戦に肩を落とす香川真司とマルコ・ロイス【写真:Getty Images】

 方角を見失った。2017年2月11日のブンデスリーガ第20節、ボルシア・ドルトムントはアウェイでSVダルムシュタット98と戦った。

 3日前のDFBポカール3回戦、ヘルタ・ベルリンを1-1のスコアのまま120分間を終えて、PK戦の末にようやく退けたドルトムント。そして、ダルムシュタット戦の3日後には、チャンピオンズリーグの決勝ラウンド1回戦1stレグでベンフィカと戦うために、ポルトガルのリスボンに飛ぶことになる。

 テンションが高まるカップ戦の間の、最下位のチームとの対戦。トーマス・トゥヘル監督はヘルタ戦の先発から4人を入れ替えてダルムシュタット戦に臨んだ。マティアス・ギンター、クリスティアン・プリシッチ、エムレ・モル、そしてゼニス・ブルニッチを先発で起用する。18歳のブルニッチは、プレシーズンのテストマッチで主にCBのポジションでテストされていたが、ここに来てブンデスリーガ・デビューを飾ることになった。

 若手主体の編成と、ヘルタ戦による疲労の蓄積。チームはどこか集中し切れなかったようだ。GKロマン・ビュルキは「僕らは今日のゲームに高い希望を持っていたけど、シンプルにゲームに入ることができなかった」と振り返った。トゥヘル監督も同様に「本当に我々はゲームに入り切ることができなかったと感じた」と語っている。

 序盤から動きが重いドルトムント。中盤がボックス型の[3-4-3]も機能せず、ダルムシュタットに立て続けに決定機を作り出される。その嫌な流れのまま、21分、右サイドからエリア内のゴールライン際までマルセル・ヘラーに侵入され、マイナスの折り返しを、テレンス・ボイドに決められてしまう。通常であれば考えられないほど弛緩したディフェンスラインは、ただ立ち尽くした。

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