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Jリーグ 7年前

磐田の主役になった中村俊輔と川又堅碁。見逃せないボランチの下支え、ムサエフと川辺の貢献度

3月11日、明治安田生命J1リーグ第3節で大宮アルディージャを下し、今季初の白星を勝ち取ったジュビロ磐田。新加入の中村俊輔と川又堅碁がゴールを奪ったことで、チームには勢いがつきそうだ。そしてこの2人の活躍と同等の輝きを放っていたのがボランチの2人。このダブルボランチの貢献度も見逃すことはできない。(取材・文:青木務)

text by 青木務 photo by Getty Images

中村俊輔と川又堅碁が新天地で刻んだ初ゴール

直接フリーキックから先制ゴールを奪った中村俊輔
直接フリーキックから先制ゴールを奪った中村俊輔【写真:Getty Images】

 主役の活躍は、チームを勢いに乗せる。エースと目される選手が期待通りの働きを見せれば、より強固な集団へと進化を遂げるはずだ。1分1敗で大宮アルディージャ戦を迎えた磐田にとって、それは特に重要なことだった。

 この日の主役は、中村俊輔と川又堅碁だった。

 日本サッカー史上屈指の天才が新天地で刻んだ初ゴールは、直接FKによるもの。チームに活力を与えた一発以外にも、正確なキックで味方のチャンスを演出し、守備では相手を観察しながら常に適切なポジショニングを取った。高い位置から潰しに行き、後ろで身体を投げ出すことも厭わなかった。縦横無尽にピッチを走り、勝利に対する貪欲な姿勢を見せ続けた。

 開幕2試合は無得点で、ベガルタ仙台戦は決定機を決め損ねた。責任を感じる中、川又は並々ならぬ覚悟で大宮戦に臨んだ。そして、後半開始早々の47分、相手DFに圧力をかけてプレーを狂わせると、豪快に体を入れ替えて最後は冷静にゴールを陥れた。

 彼らは磐田の浮沈の鍵を握る存在で、それぞれが高いパフォーマンスを披露すれば磐田のゴール数は増え、チームが掲げる「得失点差±0」以上の成果も得られるだろう。特に今シーズンは得点力アップが大きなミッションとなっており、トップ下とCFの活躍がなければ目標達成は覚束ない。大宮戦で2人が結果を残したという事実は、今後に向けて明るい材料だ。

 そして、主役と同等の輝きを放った選手への貢献も忘れてはならないだろう。今シーズン初勝利を支えたのは、ムサエフと川辺駿のダブルボランチだった。

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