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ペップ、失態許されぬ2年目へ。移籍市場で精力的に立ち回るシティ、欠けているピースは?

text by Kozo Matsuzawa / 松澤浩三 photo by Getty Images

ヤヤ・トゥーレが契約延長。アンカー補強の可能性は低い

 ちなみに、ウォーカーがトットナムを退団した場合、その後釜を務めると考えられているのが、皮肉にも9歳から21歳までの12年間をシティアカデミーで過ごしたキーラン・トリッピア。2年前に350万ポンドの安値でスパーズへ移籍し、現在はイングランド代表に選出されるまでに成長している。

 左サイドには、今夏ビッグクラブにとって格好の草刈り場になりつつあるモナコのベンジャミン・メンディの獲得が有力視される一方、対抗馬としてはサウサンプトンのバートランドの名前が挙がる。

 両者を獲得する可能性もあるが、どちらも4000万ポンドの値札がつけられているだけに、2者択一になることが想定される。またバートランドについては、ここにきて、ケレチ・イヘナチョとの交換トレード(+金銭)のプランも報道されている。両クラブにとってお互いの弱点を埋める効果的な補強になるだけに、これが叶えば理想的な結果といえるだろう。

 アンカーの補強の話も聞かれるが、先日ヤヤ・トゥーレとの契約延長も決まり、さらにペップは20歳のアレックス・ガルシアを高く買っている。2015年にビシャレアルからやってきたこの小柄なMFは、戦術眼に優れ、指揮官好みの選手である。昨季は前大会を通じて8試合の出場機会が与えられ、新シーズンにはより多くの試合数をこなすとみるのが妥当だ。

 一方で、前述のアンジェリーノやマッフェオとともに、このガルシアも昨季ラ・リーガに昇格を決めたジローナへ送り武者修行をさせると報道も出ている。それでも、イルカイ・ギュンドアンとフェルナンジーニョ、さらにフェルナンドもいるポジションなだけに、補強の可能性は少ないだろう。

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