日給1000万円を上回る給料水準に
ネイマール加入の影響は、PSGのみならずフランスサッカー界にとって絶大だ。PSGの欧州での躍進や、モナコのキリアン・ムバッペの登場などでここ最近、飛躍的に国際的な知名度を上げているリーグアンにとって、世界屈指のスーパースターの参入は願ってもない追い風。
ネイマールがバルセロナに支払う契約解除金をPSGが肩代わりすることを、スペインのリーガ側が無効にしようとすると、フランスのプロリーグ協会(LFP)はすぐさま、PSGをバックアップするという主旨のカウンター声明を出した。
テレビ放映権やスポンサーマネーの増加も見込めるし、満席になることは滅多にないリーグアン各クラブのスタジアムも、12-13シーズン後半のデイビッド・ベッカム旋風以来の満員御礼を拝めることだろう。(イブラを擁してタイトル4連覇していた頃でさえ、PSGのホームであるパルク・デ・プランスは満席にはならなかった)。
それにフランス国としても、高額納税者は大歓迎だ。
PA(プレス・アソシエーション)の報道によれば、ネイマールはPSGで週給60万ユーロを受け取ることになるという。英メディア、イブニング・スタンダードに面白い記事があった。この数字をもとに計算すると、ネイマールの給料は、
毎秒 127円
毎分 7702円
時給 462167円
日給 11091716円
週給 77647386円
月給 336439322円
年棒 4037496492円
になるという。
年棒になると額が大きすぎてもはやピンとこないが、日給1000万円以上、というのはとんでもない額である。このオファーを断るのは難しいだろう。それは「金が大事」だから(だけ)ではない。これだけの額で自分は評価されている、という、これは己の評価額だからだ。
巨額の違約金を払い、莫大なサラリーを用意してまで自分を欲しいと言ってくれるクラブに、選手の心は動く。それに、どんなクラブも、スーパースターが抜けたところで、一時的な低迷はあっても、結局は回っていくのだ。
仮にトッティがローマを去っていたとしてもおそらく同じだったろう。それを選手はよく知っている。ならば、価値の高いうちに、高く評価してくれるところへ動きたいと願っても不思議ではない。
しかも、中国リーグへの移籍のように、「巨額のサラリーを受け取るかわりに、欧州チャンピオンズリーグといった栄光のステージとは別れを告げる」という苦渋の選択も必要ない。躍進中のPSGともに、欧州の一線でビッグイヤーを目指せるのだ。