国民の期待を受けて大会に臨める好ましい状況に
グリーズマンをはじめ、現在のフランス代表には多くの実力者が名を連ねており、人々の期待も大きい【写真：Getty Images】
この対戦相手を見た上で、リザラズが挙げたフランス代表の課題は、「コンスタントに力を出せること。今のチームには、どの相手でも倒せる素晴らしいクオリティがある。ただ自分たちからしかける展開になると弱い場合がある」
がっつり引いて守られ、自分たちでこじ開けなくてはならない展開の場合だ。フランスにとっては、オープンゲームになった方が持ち味を発揮しやすい。このグループCではフランスが最強、となると相手は彼らには「勝ち点1なら上等」と引き分けを狙ってくることが予想される。
「それでも、序盤から全部ガスを出し切らなくてはならないような対戦は理想的ではないというのが僕の持論だ」
経験者は語る、である。
ラジオ局RMCスポーツが行ったアンケートでは、国民の7割が、この抽選は「フランスにとって良い結果」と答えている。
そして、決勝戦に進出する国はどこか？という問いにも、フランスを挙げた人がもっとも多く、全体の28%。以下ドイツ（17%）、スペイン（8%）、ブラジル（7%）と続くが、これが「サッカーファン」を対象とした結果だと、フランスの決勝進出を支持する率は39%にアップする。
この背景にあるのは、昨年のユーロでも決勝に到達した実績だという。国民の期待を受けて臨めるのは好ましい状況だ。
フランス代表のロシアでのベースは、モスクワから約60km北西にあるイストラという街にある、ヒルトン・ガーデンイン・ニュー・リガになる予定。ホテルから15kmほどの距離にトレーニング・グラウンドがあり、部屋はいたってスタンダードだが、スパ設備が充実しているのだという。
来年3月の次のテストマッチは、23日に日本と同グループのコロンビアとホームで対戦、その4日後にはロシアと敵陣で対戦する。現地で本戦の雰囲気を体感するプランだ。本戦直前には、今大会の出場を逃したイタリア、アメリカとの対戦がすでに決定している。
（文：小川由紀子【パリ】）
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