主審が選手に報復のキック? 経験豊富な人物の“暴挙”。前代未聞、衝撃的な珍事の顛末

1月14日に行われたリーグアン(フランスリーグ)第20節ナント対パリ・サンジェルマン(PSG)の一戦で、前代未聞の珍事が起きた。トニー・シャプロン主審がナントDFジエゴ・カルロスと衝突して転倒すると、なんとレフェリーは起き上がりながら同選手をキックした。さらにシャプロン氏はこのブラジル人DFに同試合2枚目のイエローカードを提示し退場処分に。衝撃的なこの事件は、フランス内外で大きな波紋を呼んでいる。(文:小川由紀子【フランス】)

2018年01月19日(Fri)10時39分配信

text by 小川由紀子 photo Getty Images
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試合終盤に起きたとんでもない珍事

選手に“足蹴り”を見舞ったトニー・シャプロン主審
選手に“足蹴り”を見舞ったトニー・シャプロン主審【写真:Getty Images】

 主審が選手に足蹴り!?

 こんなとんでもない珍事が起きたのは、1月14日に行われたリーグアン第20節のナント対PSGだ。

 あと数分で試合終了、という時間帯、PSGのキリアン・ムバッペがドリブルで相手ゴールめがけて猛スピードで駆け上がると、ピッチ全体が彼を追う方向に動いた。

 ナントのブラジル人DFジエゴ・カルロスも後方から懸命に追いかける。

 と、そのとき、彼の右側を走っていたトニー・シャプロン主審が左寄りに走路を変更、行く手をブロックされた形のジエゴ・カルロスの体がぶつかり、シャプロン主審は前のめりに転倒してしまった。

 衝撃の行動は、その次の瞬間に起こった。

 シャプロン主審は起き上がりざまにひらりと体を反転させると、右足でジエゴ・カルロスの足元に蹴りを入れたのだ。屈強なディフェンダーを転倒させるに十分な威力はなかったが、ブラジル人DFは突然の出来事に呆然。

 するとその彼の顔面に、怒り心頭といった表情のシャプロン主審は、2枚目のイエローカードと(この試合の前半戦にジエゴ・カルロスはすでに1枚イエローカードをもらっていた)、続いてレッドカードを突きつけた。

 呆気にとられながら抗議したジエゴ・カルロスを、シャプロン主審は、「さっさと立ち去れ!」と言わんばかりのジェスチャーで追い払った。

 両軍の選手がその輪に加わり、一時その場は騒然となったが、残りわずか数分で試合は終了。前半戦のリードを守りきって0-1でPSGが逃げ切った。

 しかし試合の結果よりも注目を集めたのはこの事件の顛末だ。

 まずシャプロン主審は、後日リーグの規律委員会に召喚され、フランスサッカー連盟の審判委員会での審議を待つ間は、次の第21節から当分のあいだ謹慎処分となった。

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