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メッシが見せつけた格の違い。遅きに失したアトレティコ、リーガ頂上決戦の分岐点

リーガエスパニョーラの優勝争いはほぼ決したか。現地時間4日に行われた第27節で、バルセロナとアトレティコ・マドリーが対戦した。首位と2位の直接対決でもあった重要な一戦で勝負を分けた要因とは何だったのだろうか。(文:長坂祐樹)

text by 長坂祐樹 photo by Getty Images

バルサの絶対的エースが芸術的フリーキックで公式戦通算600得点達成

メッシ
リオネル・メッシがリーガ優勝争いに大きな影響を与える直接フリーキックを決めて公式戦通算600得点達成【写真:Getty Images】

 現地時間4日、リーガエスパニョーラ第27節で2位のアトレティコ・マドリーをホームに迎えた首位バルセロナは、優勝争い直接対決に1-0で勝利した。11試合を残して両者の勝ち点差は8ポイントまで広がっている。

 対戦前は6連勝と好調を維持していたアトレティコ。特に前線のアントワーヌ・グリーズマンと冬に復帰したジエゴ・コスタが攻撃面で対戦相手の脅威となっていた。特にグリーズマンは直近2試合で7得点と大暴れしており、バルセロナ戦ではこの2人の攻撃力を計算した上での戦い方が設計されていた。

 ディエゴ・シメオネ監督率いるアトレティコは、4-4-2のシステムでボールの位置を基準にそれぞれの選手がポジションを取りながら守る。押し込まれた展開で前線の2トップが守備ブロックに参加することもあるが、バルセロナ戦では最前線のD・コスタに守備のタスクはさほど課されていなかった。

 一方バルセロナは、後方部隊が2人のセンターバックと2人のボランチ、計4人で相手の2トップのプレスを簡単にはがすシーンが前半に何度も見られた。アトレティコは後方のフィールドプレーヤー8人とグリーズマンが忠実に守備をこなし、高い位置に残るD・コスタを中心に素早いカウンターで相手ゴールに襲い掛かるプランで試合に臨んだ。

 相手の守備網をなかなか攻略することのできなかったバルセロナだが、ボールを奪われた後あるいは奪った後の攻守の切り替えの局面でエースが違いを見せつけた。21分、セルヒオ・ブスケッツがボールロスト後に即時奪回に成功すると、相手の中盤の選手たちの間にできたスペースでボールを受けたリオネル・メッシがシュートを放つ。25分には、ペナルティエリア前で倒されフリーキックを得ると、メッシがゴール右隅に芸術的な一撃を突き刺しバルセロナが先制点を奪った。

 メッシはチャンスメイクでも存在感を発揮する。相手の守備を押し込んだ展開からペナルティエリア前でボールを受け、左のフィリッペ・コウチーニョにパスを送ってチャンスを作ると、39分にはビルドアップの流れからオープンな状態でボールを受けて右サイドのアンドレ・ゴメスへのチャンスを演出した。

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