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日本代表 6年前

ロシアW杯メンバー23人、現時点の当確者は? ハリルJ選考レース全ポジション分析

text by 編集部 photo by Getty Images

あまりに薄い選手層。どんな選手も今から滑り込み合格できる可能性も

 では、現段階での23人はどのような人選になるだろうか。

【GK:3人】川島永嗣、中村航輔、東口順昭
【DF:8人】吉田麻也、槙野智章、長友佑都、酒井宏樹、昌子源、植田直通、遠藤航、酒井高徳
【MF:6人】長谷部誠、山口蛍、柴崎岳、井手口陽介、大島僚太、森岡亮太
【FW:6人】大迫勇也、乾貴士、原口元気、中島翔哉、本田圭佑、浅野拓磨

 両サイドバックの控えには遠藤航と酒井高徳をおいた。2人が満足のいくパフォーマンスを発揮したわけではないが、他の候補がいるわけでもない。消極的な選択となった。

 MFも同様。攻撃的MFの控えは現時点で森岡がリードしているが、十分な結果を残していない。香川を入れても良かったが、負傷中で復帰が4月中旬にずれ込むと見られているため今の段階では見送った。試合復帰し、万全な状態でプレーできるかどうかが鍵を握る。

 また、30分程度のプレーだったが、ぜひとも大島は入れたいところ。彼がいるのといないのでは戦い方の幅が変わってくる。日本がボールを保持する展開では必要な人材だ。

 FWには守備力を考慮して浅野を入れた。最終予選・豪州戦のような相手を「ハメる」試合では久保よりも浅野の方が適している。

 本田はフリーキックのキッカーとしての重要な駒となる。格上相手の試合では一発で勝負を決められる飛び道具が必要になる。また、1トップ起用の線も残しておいた方がいい。

 23人を選んだが、どうしても決め手に欠ける。人数合わせに「埋めた」選手もいる。それだけアピール不足であり実力不足の選手が多いということ。残念ながらこれが現実。本大会のレベルに耐えうる選手は23人いない。選手層はあまりに薄い。

 裏を返せば、あと2ヶ月でどんな選手にも逆転可能ということ。特に何か1つに秀でたスペシャリストは、ハリルホジッチ監督が「使える」と判断すれば滑り込み合格も可能だ。23人を穴埋めするのでなく、指揮官が頭を悩ませるくらい激しい競争になることを期待したい。

(取材・文:植田路生【リエージュ】)

【了】

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