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Jリーグ 6年前

J屈指の名将、日本再上陸。浦和新監督、オリヴェイラ。ブラジルで“渡り鳥”も…その監督像とは?

text by 編集部 photo by Getty Images for DAZN

ブラジル代表も育てた

 当時の鹿島はクラブの十八番であるサイド攻撃や鋭いショートカウンターを軸に強さを発揮。ボールを持たせれば流麗なコンビネーションを見せ、守備も簡単には崩れない。結果論ではあるが、前人未到の3連覇達成も納得といったところである。

 母国ブラジルでは、コリンチャンス、サン・パウロ、フラメンゴ、サントスなど名門クラブの監督を歴任。そのキャリアの中で、カカーやロビーニョといったスターも指導してきた。また2000年にはコリンチャンスを率いてFIFAクラブ世界選手権で優勝している。

 ただ、鹿島からブラジルに帰国してからは思うような結果を残せていない。2013年にリオ・デ・ジャネイロ州選手権のタイトルを獲得したものの、就任と解任を繰り返す形でクラブを渡り歩いている。今年2月に解任されたアトレチコ・ミネイロでは、メディアとの関係悪化がブラジルメディアで報じられていたようだ。それでも、率いたクラブは名門ばかり。国内でも評価されている証ではないだろうか。

 浦和でも結果が出なければ懐疑的な目を向けられるだろうが、今は期待感のほうが大きいのではないか。

 浦和の中村修三GMはクラブの公式HPでコメントを発表している。

「監督選定の基準は3点ありました。1点目は、タイトル獲得経験があること、2点目は、日本をよく知っていること、そして3点目は、これまで目指してきた強くて魅力あるチーム作りを行える人材であることです。さらにオリヴェイラ監督は情熱と厳しい規律を持って指導してくださる方ですから、大槻監督が立て直してくれたチームを、今後、さらに改善してくださる人物だと考えています」

 またオリヴェイラ監督は、「力強い応援に後押しされるこの素晴らしいチームの指揮をとる機会をいただき光栄に思います。高いモチベーションをもって結果をもとめ、みなさんと共に戦いたいと思います」とコメントを発表。日本で新たなキャリアを築くことを楽しみにしているようだ。

 鹿島時代に国内タイトルを全て獲得した名将は、新天地でどのような采配を見せるだろうか。初陣は25日、明治安田生命J1リーグ第10節・柏レイソル戦となる。

【了】

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