代表には『日本』というものが見えないといけない

　今大会の日本はベテランの多さが話題になった。結果を出すためにこれでやるしかなかったと思う。でも次も担えるという選手は多くなかった。柴崎（岳）が背負って立つだろうし、吉田（麻也）もまだまだやってもらわないと。あとは22、3歳で構えられる奴が出てきてほしい。

　植田（直通）がもっと出てこないといけない。ベルギー戦であれだけ後ろが苦しんでいるのに植田が使えないというのは残念だった。西野（朗）監督としては、怖くてあそこでいきなりは使えなかったんだと思う。GKの東口（順昭）、中村（航輔）もそう。川島（永嗣）があれだけ調子を落としていたのに代えられなかった。南アフリカ大会の時は楢崎（正剛）の下の川島は使えたからね。もちろん、中村も東口も負傷明けというのはあった。その意味ではよく選んだなと思う。

　長谷部（誠）など代表引退を表明した選手もいる中、やる、やらないじゃなくて追い出すような選手が新しく出てこないといけない。

　世代交代も必要な日本代表の新監督は、森保（一）が最有力候補だという。一時期、話題に上った（ユルゲン・）クリンスマンは、美的なファッションとかは日本でウケただろうね。ただ、何を持ってきてくれて、日本代表に何を感じてくれるのかと言ったら難しいよね。

　やっぱり、代表には『日本』というものが見えないといけない。（ヴァイッド・）ハリルホジッチ前監督は世界のスタンダードは知っていたけど、それをこなせるとは思わなかった。縦に速くというのを植え付けたのは良かったけど、最後になったら何がしたいのかわからなくなった。一生懸命やっているんだけど、そこに『日本』というのが見えなかった。それでは絶対に勝てないし、日本のレベルは上がらない。