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アジア 6年前

アジア大会で再起図るパキスタン代表。監督は日本でも指導、失った3年間を取り戻すために

text by 舩木渉 photo by Wataru Funaki

暗い影を落とした連盟の汚職と資格停止

ノゲイラ
今年4月末からパキスタン代表を率いるホセ・アントニオ・ノゲイラ監督【写真:舩木渉】

 それからの約3年間、代表監督が不在なら、代表チームの活動もなく、パキスタンは長きにわたって国際サッカーの舞台から消えてしまっていた。今回のアジア大会が彼らにとって約3年半ぶりの国際大会なのである。

 FIFAからの資格停止処分解除にともない、PFFはブラジル人のホセ・アントニオ・ノゲイラ監督を招へいした。サウジアラビアの名門アル・アハリや、シエラレオネ代表、セントクリストファーネビス代表などを率いた経験を持つ52歳は、今年4月末にパキスタン代表監督に任命され、U-23代表チームも合わせて3年契約を締結した。資格停止期間中に国際大会から遠ざかり、PFFは財政面にも多大な影響を受けたため、新指揮官の給与はバーレーンサッカー連盟が負担しているという。

 そんなノゲイラ監督にとって、初陣がアジア大会。グループリーグ初戦からいきなりベトナムと対戦して0-3、さらに第2戦で日本に0-4で敗れた。日本戦後の記者会見で「我々は新しいチームで、2000年代生まれの選手が3人いる。非常に、非常に若いチームだ」と語ったブラジル人指揮官は、次のように敗因を振り返った。

「残念ながら最初の20分で多くのミスを犯してしまった。日本の1本の良いロングボールによって、開始2分に失点してしまった。そのあとも2つのミスを犯し、10分までに3つのゴールを許した。その後は流れを止めて、本当に少しずつ試合を始めることができたが、4ゴールを奪われた。後半は我々がゲームをコントロールし、日本よりも多くのチャンスを作ることができたと思う。日本の技術や戦術を止めることができた。だが、それも後半だけだった」

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