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日本代表 6年前

年齢・国籍にも疑惑…!? U-21日本代表、アジア大会4強へ。謎だらけのサウジ9番を抑え込め

text by 舩木渉 photo by Getty Images, Wataru Funaki

2年前のリベンジに燃えるサウジ陣営

 選手データベースサイト『transfermarkt』などによれば、カマラはシエラレオネ生まれということになっているものの、今年5月にサウジアラビアA代表にも招集されている。U-21サウジアラビア代表関係者に確認しても「彼はサウジアラビア生まれで、ずっとこの代表とともに準備してきた」と言い張るばかり。名前が他の選手とは明らかに違い、1998年「1月1日」生まれというのも中東らしくて若干気にはなるが、試合になればそんなことは言っていられない。

 日本の3バックの中央でカマラとのマッチアップが予想されるDF立田悠悟は「Jリーグにはなかなかいないタイプ。ああいう選手に勝っていかないと、この先通用しないと思うし、彼よりもっと上のレベルの選手たちがいると思うので、まずは一段階自分のレベルを上げる試合になればいい」とカマラ封殺に意気込んでいる。

 先述の通り、U-21日本代表の面々は2016年のAFC U-19選手権の決勝で、現在のU-21サウジアラビア代表と対戦した。その時は延長戦120分までを戦って0-0、PK戦を制した日本がアジアの頂点に立っている。それゆえにサウジアラビア側は、今回の対戦を「リベンジマッチ」と捉えているようだ。

 U-21サウジアラビア代表を率いるサード・アル・シェフリ監督は「日本も我々と同じく1997年から98年生まれの選手たちを連れてきているのは知っている。それはこちらにとってよりよい条件と言える。なぜならサウジアラビアの選手たちは、2016年にバーレーンで行われたあの決勝で日本に負けているから」と、中国に勝利した後、次の対戦相手が日本になる前提で話していた。モチベーションはすこぶる高い。

 10番を背負うアイメン・アル・フアイフも「今回はこちらの番だ。我々はあの敗北で空いた穴を埋め、リベンジすることを望んでいる」と中東メディア『アラブ・ニュース』に対して語った。

 サウジアラビアはこれまでイエローカードの枚数が多く、2番手ストライカーのムティブ・アル・バナキ、さらに全試合出場中のDFアブドゥラー・タルミンも日本戦は累積警告により出場停止となっている。後者の不在によって右サイドバック選びは試合に大きな影響を与えるかもしれない。

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