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日本代表 6年前

「1年前でもやれていた」森保Jに集うギラつく若手たち。リオ&東京五輪世代が象徴になれるか

text by 元川悦子 photo by Getty Images

4年後のW杯に向けた第一歩

伊藤達哉
初招集の伊藤達哉は東京五輪世代だが、A代表でのプレーにも自信をのぞかせる【写真:Getty Images】

 一方、今回代表初招集の東京五輪世代3人にはロシアワールドカップに関する挫折経験はない。その分、過去のしがらみに関係なく、強気のチャレンジができるはずだ。

 すでにドイツで3年以上の時間を過ごしている伊藤達哉などは「自分が普段やってるところは括りで言ったら海外組。プレーのインテンシティとかも高いところがある」と自信をのぞかせる。ロシアワールドカップでの代表入りに関しても「昨年からブンデスリーガで試合に出させてもらっていて、サプライズ枠の候補には出してくれているんじゃないかと自分の中では思っていた」と堂々としたところを見せていた。

 堂安にも同じような自信があるようで「自信がなければ自分の良さは出せない。たとえ1年前に代表に呼ばれていたとしても自信を持ってやれていた自信はあります」と強気の発言をしてみせた。冨安は彼ら2人とはキャラクターが違うため、「継続して選んでもらえるかは僕しだい」と慎重な姿勢を崩していないが、「いずれ日の丸を背負える人間になりたい」という思いは前々から強かったはず。

 恐れを知らない若者たちが物怖じすることなく特徴や長所を出してくれれば、大人しい集団がガラリと代わるかもしれない。本田圭佑のような歯に衣着せぬ発言をしていたビッグタレントが去った今、強烈な個性を前面に出す選手の出現を森保監督も求めているはず。そういう意味でも伊藤や堂安には期待が寄せられる。

 このように欧州組の若手が森保ジャパンにもたらすものは少なくないはず。彼らにとっては、2022年カタールワールドカップまでの4年間を視野に入れ、最初の一歩をどう踏み出すかが非常に重要だ。ここでインパクトを残し、10月以降に加わるであろう経験豊富な海外組にプレッシャーをかけること。それだけのパフォーマンスをチリ戦やコスタリカ戦で示してほしい。

(取材・文:元川悦子)

【了】

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