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代表 6年前

意外に日本代表とそっくり? コスタリカ新時代の始まり、地震大国としての勇気と希望

text by 舩木渉 photo by Getty Images, Wataru Funaki

士気の高い若手たちがコスタリカを引っ張る

イアン・スミス
20歳のイアン・スミスはコスタリカ代表の将来を担う逸材。スウェーデンリーグでプレーする同世代で数少ない欧州組である【写真:舩木渉】

 戦術面が韓国戦から引き継がれる一方で、重要テーマの1つである「世代交代」も忘れられない。ロナルド・ゴンザレス暫定監督は「韓国戦に出場しなかった選手も起用する」と明言しており、チャンスを虎視眈々を窺う若手たちは燃えているだろう。

 今回帯同している23歳以下の選手のうち、唯一ロシアワールドカップに出場し、グループリーグ最終戦のスイス戦でわずかながらピッチに立ったDFイアン・スミスは「ワールドカップは僕にとって驚くほど素晴らしい経験だった。空港に到着した瞬間の雰囲気から、試合の雰囲気もね。ピッチには4分間しか立つことができなかったけど、本当に素晴らしかった。大会が終わった後も、ずっと代表チームの一員であり続けられるよう努力してきた。もちろんカタールワールドカップに出場する次世代の一員でありたい」と語る。

 20歳のスミスはコスタリカの東京五輪世代の中でも数少ない欧州組の1人で、右サイドバックでガンボアという脂の乗った年齢の重鎮とポジション争いをすることになるが、「僕は彼からたくさんのことを学ぶことができ、優れた選手と競争できるというのも大きい。隣にレベルの高い選手がいることで、大きく成長できると思っている」と非常にポジティブだった。

 韓国戦に先発していたFWマイロン・ジョージも「今回が僕たちにとって大きなチャンスであるのは間違いない」と意気込む。23歳にして4年ぶりの招集。南野拓実の境遇と似ているような気がしなくもないが、代表定着のチャンスを掴もうと若い世代の士気は高く、ガンボアやオビエドら重鎮たちも気を抜いていられないだろう。そういう意味で、彼らのパフォーマンス含め非常に緊張感のある試合展開が期待できる。

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