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森保J、パナマ戦へ調整。吉田麻也への信頼揺らがず、冨安健洋がA代表初先発も【日本代表前日練習レポート】

text by 編集部 photo by Wataru Funaki

吉田麻也
森保一監督からパナマ戦&ウルグアイ戦に向けてキャプテンに指名されたDF吉田麻也【写真:舩木渉】

 日本代表は11日、翌日のパナマ代表戦に向けて会場となるデンカビッグスワンスタジアムで練習を行った。

 冒頭15分間のみの公開となった練習の冒頭では、約4分半と長めの円陣ミーティングでパナマ戦に向けて気を引き締めた。その後ピッチ外周を2周ほどランニングし、ボール回しが始まってしばらくしたところで非公開に切り替わった。

 日本代表の森保一監督は、練習直前に行われた公式記者会見で吉田麻也を12日のパナマ戦と16日のウルグアイ戦に向けたキャプテンに指名したことを明かした。その理由については「日本代表の中でもトップクラスの経験の持ち主で、所属チームでも世界のトップリーグで戦っている。そして自分自身が向上心を持って、日々の準備からピッチ内で全力を尽くし、チームを機能させるために周りとのコミュニケーションをとりながらやっている」と説明している。

 9月のコスタリカ戦でキャプテンを務めた青山敏弘から腕章を引き継ぐ吉田は、前日練習で先頭に立ってランニングを引っ張るなど、すでに持ち前のリーダーシップを発揮し始めている。

 非公開練習が続いているためパナマ戦のスターティングメンバーを予想するのは困難だが、16日に“本命”のウルグアイ戦が控えていることを考えると、パナマ戦ではA代表歴の浅い若手に経験を積ませる大きなチャンスか。

 報道陣にも公開されていた9日までの練習内容や、ゲーム形式のメニューでの選手たちの振る舞いから察するに、システムはコスタリカ戦と同じく4-5-1でパナマに挑むと見られる。そのうえで指揮官から絶大な信頼を寄せられる吉田を守備の柱に、A代表キャップのない19歳の冨安健洋とコンビを組ませて将来の可能性を探るプランは、パナマ戦を有意義なものにする1つの要素になるかもしれない。

 また、クラブで出場機会に恵まれておらずコンディションに不安のを残すロシアワールドカップ出場組の原口元気や柴崎岳の状態を、ウルグアイ戦に向けてチェックする必要もある。彼らを最も特徴を発揮できる左サイドMFやボランチで起用することは、森保ジャパン発足から加わった新戦力たちとの融合を図るうえで重要になる。

 パナマ戦は来年1月のアジアカップに向けて必要な戦力を見極める重要な試合。世界的な強豪ウルグアイ相手に力試しをする前に、多くの選手の組み合わせを試してチーム力の底上げを図りたいところだ。

(取材・文:舩木渉)

【了】

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