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日本代表 6年前

【英国人の視点】「サッカーは楽しい」を体現した日本代表。希望に満ち溢れた、いつもと違う親善試合

text by ショーン・キャロル photo by Getty Images

サムライたちが見せた猛反撃

 前半の半ばになると日本はリズムを失い、ウルグアイがプレーの主導権を握ったが、だからこそ先制点を奪っていたことの意味は大きかった。28分にはジョルジアン・デ・アラスカエタのフリーキックをセバスティアン・コアテスが頭で折り返したあと、ペナルティエリア内でフリーになっていたガストン・ペレイロが押し込んでウルグアイが同点に追いついた。

 だが日本はここから再び印象的な反撃を見せた。殻に閉じこもろうとはせず、前に出て戦いを仕掛けた。チームが再びギアを上げる中、大迫が2分間で2本のシュートを枠外へ飛ばしたが、ブレーメン所属のストライカーはその次に訪れたチャンスを逃しはしなかった。36分、中島がエリア手前から放ったシュートはフェルナンド・ムスレラに弾かれたが、オフサイドを逃れた大迫が足もとにこぼれてきたボールを押し込んだ。

 しかし後半開始から12分後には三浦弦太の酷いミスでウルグアイにまたしても同点ゴールをプレゼントしてしまう。ガンバ大阪の同僚である東口順昭にバックパスを送った23歳のDFは、その前のプレーでPKを貰えずに副審に抗議していたエディンソン・カバーニがまだ2人の間に残っていたことに気がついていなかった。パリ・サンジェルマンのスター選手は当然このチャンスを取りこぼすことはなくスコアを2-2とした。

 日本はこの災難にも再び力強い反発を見せ、59分には酒井との鮮やかなコンビネーションから堂安律が勝ち越しゴール。代表初得点だが、これから何点も決めてくれることは間違いないだろう。その7分後にはまたしても堂安のシュートがムスレラに阻まれたボールから南野が自身2点目を決めて4-2とした。

 中盤で遠藤航とコンビを組んでバランスを取り、攻撃陣の4人が自由に前へ出ていくことを可能としていた柴崎岳も、日本代表のプレーに新たな活気が生まれたと感じているようだ。ゴールを奪われても動じない様子が印象的だったと語っていた。

「結果はすごく自信になると思います。今までと違うのは追いつかれてもしっかり追加点を挙げて、引き離しにいけているという部分。その点に関しては今までの代表とまたちょっと違うところかなと」

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