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本田圭佑、異例づくしの新天地デビューへ。新ポジションでの挑戦で東京五輪への活路を見いだせるか

本田圭佑がいよいよオーストラリアデビューとなる。カンボジア代表監督との兼任という異例のスタートとなった本田。ポジションも変えて、ピッチ内でも新しい挑戦となる。東京五輪出場を目指し、まずは新天地での活躍が求められる。(取材・文:植田路生【メルボルン】)

text by 植田路生 photo by Getty Images

二足の草鞋とマーキー・プレイヤー。異例づくしのスタート

本田圭佑
本田圭佑のデビューが迫る【写真:Getty Images】

 本田圭佑の新しいシーズンが始まる。

 今季からオーストラリア・Aリーグ、メルボルン・ビクトリーに移籍した本田。今日(現地時間20日)オーストラリアでの初戦を迎える。対戦相手は地元のライバル、メルボルン・シティ。いきなりのダービーマッチという派手なスタートになる。

 常に新しいことに挑戦してきた本田にとっても今季は異例づくしと言える。メルボルンへの移籍が決定した直後に、今度はカンボジア代表の実質的な監督に就任することを発表。現役選手でありながら、異なる国の監督を同時に務めるという前例のない「二足の草鞋」への挑戦となる。

 また、本田は「マーキー・プレイヤー」としての加入となる。これはサラリーキャップ制を設けているオーストラリア独特のルールで、給与制限を受けない選手のこと。現地報道によれば、本田はチーム総年俸を上回る年俸290万豪ドル(約2億3,200万円)を受け取るという。

 端的に言えば本田はリーグを代表する「スター選手」という扱いだ。これまで様々な国でプレーしてきた本田だが、挑戦者という立場だった。ステップアップするための移籍であり、ポジションを争うライバルもいた。ところが、今回は正反対となる。本田は活躍して当たり前の存在であり、最初からチームを牽引していかなくてはいけない。

 当然、本人も自覚している。試合2日前に行われた記者会見では「この日のために準備してきた。プレーオフ制度もあるが、まずはリーグで優勝したい。チームからは結果を求められている。リーダーとしてピッチ内外でのマネジメントも求められている」と意気込みを語っている。

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