オランダ代表、取り戻した信頼と自信。UNLで独仏撃破、クラブと代表が織りなす好循環

EURO2016とロシアワールドカップの出場を逃し、国際舞台ですっかり存在感を失ってしまったオランダ代表。しかし、その潮目は確実に変わってきている。ロナルド・クーマン監督率いるチームは、国内リーグクラブの躍進にも支えられ、UEFAネーションズリーグで力強さと国民からの信頼を取り戻した。(取材・文:中田徹)

2018年11月26日(Mon)11時41分配信

text by 中田徹 photo Getty Images
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独仏を破って首位突破

オランダ代表
オランダ代表はドイツやフランスを上回り、グループ首位でUEFAネーションズリーグの決勝ラウンドに進んだ【写真:Getty Images】

 オランダ代表は、この4年間に失った信頼と自信を、UEFAネーションズリーグのたった4試合で取り戻してしまった。3戦目で世界王者のフランスを2-0で撃破した翌朝、『アルヘメーン・ダッハブラット』紙は「我々は再び、オランイェを愛す」と見出しを打った。
 
 オランダの躓きの始まりは2014年9月4日の親善試合、対イタリア戦だった。この試合からオランダ代表の指揮を取り始めたフース・ヒディンクは、2014年のブラジルワールドカップで3位の成功を収めたルイ・ファン・ハールの5バック戦術を良しとせず、オランダ伝統の4-3-3でイタリア戦に挑んだが、開始10分で2失点し、しかも9分にはDFブルーノ・マルティンス=インディを退場で失う災難にも見舞われた。その後、スコアは変わらずオランダは0-2で敗れたが、点差以上の惨敗にヒディンクもショックを受けた。

 イタリア戦の5日後には、EURO予選のチェコ戦を控えていた。ヒディンクは暫定的にチームを5バックにすることを決断。ワールドカップで成功を収めたシステムで当座をしのごうとしたが、これも失敗して1-2で負けてしまった。
 
 4-3-3でポゼッションを取ろうとしてもダメ、5バックでリアクションサッカーを試みてもダメ。いったい、オランダサッカーの未来はどこにあるのか。その後の4年間、オランダは悩むことになる。アイスランドに連敗し、トルコに0-3、ブルガリアに0-2、フランスに0-4と惨敗続きのオランダはEURO2016と2018年のロシアワールドカップへの出場を逃す暗黒期に入り、ヒディンク、ダニー・ブリントのクビが飛び、ディック・アドフォカートもチームを立て直すことは出来なかった。

 あまりの体たらくにオランダ代表に対する国民の関心が薄らいでいき、ロシアワールドカップ欧州予選最終戦、オランダ対スウェーデンが行われたヨハン・クライフ・アレーナは、本来ならホームのオランダサポーターが座るべき場所にスウェーデンサポーターが陣取る有様だった。

 2018年のオランダの試合スケジュールは親善試合でも、ネーションズリーグでも強豪相手の試合が続くことになっており、「これは下手をすると全敗するぞ。今、オランダ代表の監督を務めるのはババを引くことになるかもしれない」と危惧する声すらあった。

 しかし、今年から指揮を執るロナルド・クーマン監督は4勝4分け2敗という好成績で2018年を駆け抜け、フランス、ドイツと同組になったネーションズリーグのグループリーグを首位で突破してオランダ国民を歓喜させたのだ。

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