日本代表、「最悪の前半」はなぜ起こったのか? 再現された8年前の悪夢と「何か起きる予感」

2019年01月10日(Thu)11時43分配信

text by 元川悦子 photo Getty Images
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攻撃陣はなぜ停滞したのか?

 そのきっかけを作ったのが、最年少の堂安。中途半端な横パスを相手にさらわれ、一気に前線へ持ち込まれ、左にいたアマノフにつながれた。次の瞬間、ロングシュートが守護神・権田修一の頭上を超えてネットを揺らした時には、堂安も冨安も呆然としていた。長友は「失点することも想定内だった」というが、最悪のシナリオを余儀なくされたのは事実だろう。

 このように前半が停滞した要因はいくつかある。まずキックオフの15時時点の気温が日陰でも30度超あったこと。ピッチ上には強い直射日光が照り付ける猛暑で、選手たちは環境適応ができていなかった。

 日本代表は現地入りしてから17時スタートの練習を繰り返していて、ここまでの猛暑に慣れていなかった。「暑いのは相手も一緒」と長友は気丈に語ったが、十分な暑熱対策ができていたかは疑問が残るところ。吉田や原口元気などは明らかに走れていなかった。

 2つ目は「中へ中へ」と行き過ぎたこと。「前半はキレイなサッカーをしようとしすぎた」と誰もが口を揃えたように、2018年の親善試合5試合のように南野拓実や堂安、大迫らがダイレクトのパス交換からゴールに迫る攻めを意識しすぎた嫌いがある。司令塔・柴崎岳もタテパスや浮き球のパスを入れては相手に取られ、カウンターの餌食になっていた。

 そこで守備のリスクマネージメントがしっかりできていたらまだよかったが、どこで相手を止めるのか、ボールを奪うのかの意思統一が薄く、最終ラインの槙野智章と吉田の間に飛び込まれたり、1対1になる場面が目立った。

「ボールを持っている時のポジショニングを徹底しないといけない」と槙野も神妙な面持ちで話したが、肝心な守りがこれほど簡単に崩れてしまったら、ここから先に対峙する強敵には勝てないだろう。

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