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日本代表 5年前

アジアカップ3戦目、ウズベキスタンは未体験のチーム? 日本代表が迎える最大の試練、その対策とは

text by 河治良幸 photo by Getty Images,Wataru Funaki

武器は連動性の高いカウンター

 そのシーンは高い位置でのボール奪取からショートカウンターを2人で完結させた形だったが、トルクメニスタン戦の先制ゴールは深い位置から素早くボールを運び、より多くの選手が絡んで決まった連動性の高いカウンターだった。

 起点は同じくショムロドフのプレスバックだった。オマーン戦では先発した長身FWのプレスバックで相手がこぼしたボールをトップ下のシディコフが拾う。連動してボランチのアフメドフが前に走るとシディコフからアフメドフにボールが渡り、さらにアフメドフを右からカムダモフが追い越すと、そのカムダモフと交差するように右へ流れたショムロドフがアフメドフから斜めのパスを引き出した。

 そこからインサイドを走るカムダモフがショムロドフから折り返しのパスを受けると相手GKがニアを切りに出てくるが、カムダモフはゴール前にボールを流し、そこに飛び込んできたシディコフが合わせてゴールネットを揺らした。このシーンで興味深いのはカウンターがシディコフで始まり、シディコフで完結していることだ。

 2点目も右サイドでシディコフとカムダモフの連動性のあるプレスから相手がボールロストしたところをボランチのシュクロフが拾い、ボールを運んでタイミングよく出したスルーパスからディフェンスの間を突いたショムロドフが鮮やかなグラウンダーのシュートでGKを破った形だ。

 一発で縦に出て行くようなカウンターは即興でも可能だが、これだけ守備から攻撃まで多角的に複数の選手が絡むカウンターは相応の準備がないとまずできない。

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