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日本代表 5年前

最強イラン、恐るべき攻撃力とその対策。アジアカップ準決勝、日本代表が警戒すべき3つのゴール

text by 河治良幸 photo by Getty Images

中盤の守り方に注意。中央で数的不利に?

イラン代表
イラン代表の中心人物、ジャハンバフシュ(左)とアズムン(右)【写真:Getty Images】

(2)グループステージ第2戦・ベトナム戦 2点目

 右サイドでウィングのトラビが右サイドバックのガフーリ、インサイドハーフのデジャガとトライアングルでパス交換しながらインサイドに切れ込み、そこから左に出したパスをアズムンがディフェンスを制して右足で受け、左足で流し込んだ。

 サイドのトライアングルでボールを回しながら、相手の中盤のディフェンスをワイドに引きつけておいて、アウトサイドにいた選手が薄くなったインサイドに流れて、その間に左サイドのゴッドスが斜めに走ってディフェンスをニアサイド引きつけ、アズムンがバイタルエリアでラストパスを受けた。

 前述の通りベトナムは5-4-1だが、日本は4-4-2のブロックで守る場合にサイドの展開に対してボランチの1人がワイドの守備に参加する傾向がある。しかし、イランを相手にそれをした場合はインサイドにボールを運ばれると瞬間的に中央が数的不利になるため、ベトナム以上にこうした危険なシーンが起こりやすい。

 そうした流れでのFWの動き出しも要注意なのだが、中盤でフリーの選手を生まないようにトップ下の選手が落ちて対応するのか、逆サイドの選手が絞るのかといったメカニズムを事前に整理しておく必要がありそうだ。

 何れにしても、こうした局面からアズムンやジャハンバフシュがラストパスを受けるときは少々のコンタクトプレーになっても全く苦にせずマイボールにされてしまう危険があるので、そこで後手を踏まないように注意力を研ぎ澄ませて対応したい。

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