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長谷部誠がたたえた『ツバイ・カンプフ』。CL出場権めぐる攻防、リベロが見据える先とは?

text by 本田千尋 photo by Getty Images

一瞬たりとも気の抜けない試合が続く

 ライプツィヒとの勝ち点差は5のままだが、どちらかと言うとアウトサイダーの立場にあるフランクフルトとしては、ドルトムントやボルシアMGも含む上位陣との対決で勝ち点を取りこぼさないことが、重要になるだろう。CLクラスの相手に「食らいついて」戦い続けることで、自然と流れは傾いてくるはずだ。敵の猛攻を凌げば、チャンスが回ってくるのがサッカーである。

 長谷部は「先」を見据えている。

「今日はアウェイで、少し受け身に回ってしまったかなあというところもあったし、そういう部分では、ゲーム内容としては今日はあまり良くはなかったですけど、戦うところだったりっていうのを、しっかり出せて勝ち点1を拾えたっていうのは、ポジティブに捉えて。やはり上のチーム、とにかくライプツィヒとかにね、食らいついて行かないといけないので。そういう部分で言えば、順位表を見れば、ライプツィヒはちょっと離れていますけど、下、上…今、かなり混戦なので、今ね、このドルトムント、ライプツィヒ、グラッドバッハという上位対決で、ここをしっかりと勝ち点を拾っていくことで、先に繋がるかなと思います」

 これからフランクフルトは14日にヨーロッパリーグの決勝トーナメントの1回戦、対シャフタール・ドネツク戦が控え、17日には3位のボルシアMGをホームに迎える。

 最後尾で守備を司る長谷部にとっては、一瞬たりとも気の抜けない試合が続きそうだ。しかし、フランクフルトの誰もが、ライプツィヒを相手に示した戦う姿勢を忘れなければ――。

 試合の中で苦しい時間帯があったとしても、その先、勝利に、勝ち点に繋がるチャンスが巡ってくるはずだ。

(取材・文:本田千尋【ドイツ】)

【了】

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