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長谷部誠がたたえた『ツバイ・カンプフ』。CL出場権めぐる攻防、リベロが見据える先とは?

text by 本田千尋 photo by Getty Images

後半に増えた長谷部誠の仕事

 フランクフルトの前半の戦略は功を奏した。「ライプツィヒの特徴」を封じ込めることで、中盤でのボールロストからのカウンターを避け、よって危険な場面を招くことは、ほとんどなかった。16分、コンラッド・ライマールからペナルティエリア内に走り込むマルセル・ザビツァーに縦パスを入れられたが、マルティン・ヒンターレッガーがきっちりと対処。アタッキングサードまでボールを運ばれたとしても、長谷部を中心とする3バックは高い集中を維持し、フランクフルトの守備は、綻びを見せなかった。

 だが、後半に入ると、様相は一変。ライプツィヒの攻勢が強まった。

 必然的に、長谷部の仕事も増える。

「後半はね、相手の圧力が高まって…そうですね、ウチのチャンスも最後、残り何分かで1回あったくらいで、そんなにこう…大きなチャンスはなかったので、後半はやっていて、ちょっと苦しかったです」

 61分。ライプツィヒに与えた左のCK。マルセル・ハルステンベルクが蹴ったボールを、ウィリィ・オルバンがニアサイドで足先で合わせてシュート。ジェルソン・フェルナンデスがライン上で頭でクリア。ボールはすぐに奪われて、再びハルステンベルクの左からのクロスを、ティモ・ヴェルナーがヘディング。ボールはわずかにゴールの右に逸れていった。

 67分。ザビツァーのミドルシュートが、左のポストに当たり、GKケヴィン・トラップに当たり、ルーズボールに。猛然と詰めるヴェルナー。必死で戻る長谷部。なんとか難を逃れた。

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