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「ネイマールのPSG」から「トゥヘルのPSG」に。CLベスト8へ、選手の胸に響いた指揮官の熱き言葉

text by 小川由紀子 photo by Getty Images

試合前に指揮官が放った熱き言葉

トーマス・トゥヘル
マンチェスター・U戦の前、トゥヘル監督は選手たちにある言葉をかけていた【写真:Getty Images】

 前日会見で、「どのような結果を出すことが目標か?」と聞かれたトゥヘルは、「結果よりも、選手たちが勇気をもって、団結力をもって戦うこと」と答えた。

 また、ネイマールやカバーニのようなキープレイヤーは、一朝一夕に埋め合わせられるような選手ではない、と彼らに最大の敬意を払ったあとで、「プレーする選手たちは“代用”ではない。彼ら自身の素質を発揮してもらう」と期待をこめた。

 試合前のミーティングでは指揮官は選手達に、「君たちが力を合わせれば、ネイ(ネイマール)とエディ(カバーニ)がいなくても絶対に勝てる!」と熱く説いたというが、その言葉が胸に響いたと、試合のあとマルキーニョスは明かしている。

 レキップ紙はこの試合でのトゥヘルの采配をして、『オーケストラの指揮者』と称した。それぞれのセクションの逸材をひとつにまとめて最高のハーモニーを導き出す役割だ。

 ネイマールを筆頭に、PSGの選手たちは皆この指揮官に心酔し、彼にはどこまでもついていく、という姿勢をアピールしている。一時は『ネイマールのPSG』とも言われたが、今では完全に『トゥヘルのPSG』だ。

 そして劣勢の中、敵陣でつかんだこの1勝は、確実にPSGのチーム力と自信を一段上げた。

(文:小川由紀子【フランス】)

【了】

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