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Jリーグ 7年前

久保建英、大人への過程で掴んだもの。最大のインパクトは進化の証、日本中に示した片鱗

シリーズ:週刊Jリーグ通信 text by 下河原基弘 photo by Getty Images

「しっかりしたサッカープレーヤーだなと」(川崎MF中村憲剛)

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中村憲剛(右)は久保建英について「もう、しっかりしたサッカープレーヤーだなと思いました」【写真:Getty Images】

「何歳でしたっけ? 17歳。しっかりしている。もう、しっかりしたサッカープレーヤーだなと思いました。普通に戦力ですし、ユースとかそういうことでない選手だということは、(東京の長谷川)健太さんが使っている時点でもうそれは証明されていると思います」と話したのは川崎MF中村憲剛。

 J屈指の名手であり人格者が、相手クラブの俊英の評価という難しい質問に、言葉を選びながらも答えてくれた内容からは、すでに久保建英が1人の選手として認められていることがうかがえた。

「別に俺がなんか言うことではないと思います」と前置きしながらも、「もう同じ土俵に乗っているので、特別視する必要はないですし、いいプレーヤーであることは間違いないと思う」。最後まで丁寧に話しミックスゾーンを去ったが、昨年までとは明らかに違う印象を受けているようだった。

 前半4分には左コーナーフラッグ付近から、狭いスペースをものともせず、前年MVPのMF家長昭博とDFマギーニョの2人をドリブルで抜き去った久保。3分後には、自陣中央でボールを受けると、そのまま持ち上がりFWディエゴ・オリヴェイラにラストパスを通してシュートシーンを演出した。

 その後も中盤から空いたスペースへのワンタッチパスで一瞬にして好機を作り出し、同41分には右ポスト直撃のあわやという高精度のFKを放つなど、後半32分にベンチに退くまで、その技術の高さと卓越した戦術眼で攻撃を引っ張った。

 だが、それらのプレーをさらに上回るようなインパクトを与えたのが前半39分、ディフェンスからの一連の流れだった。

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