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Jリーグ 5年前

久保建英が相手に与え続ける恐怖心。チームを勝利に導くため、規格外の17歳が意識すること

明治安田生命J1リーグ第2節、湘南ベルマーレ対FC東京の一戦が2日に行われ3-2でアウェイチームが勝利している。同試合には12,878人ものサポーターが詰めかけたが、その観衆の前で躍動したのが17歳の久保建英である。今季注目を集める逸材には早くも得点の期待が寄せられているが、同選手が意識していることはそこではなく、あくまでチームを勝利に導くことだ。(取材・文:小澤祐作)

text by 小澤祐作 photo by Getty Images

前節同様輝きを放った久保

久保建英
開幕から2試合連続で先発入りを果たした久保建英(写真は前節のもの)【写真:Getty Images】

「本当に17歳か?」。そう思いたくなるほど、背番号15を身に付けるレフティーのプレーは圧巻だった。2日、Shonan BMWスタジアム平塚には明治安田生命J1リーグ第2節、湘南ベルマーレ対FC東京の一戦を観ようと、12,878人ものサポーターが駆け付けた。その観衆の前で、久保建英は存在感を放ち続けチームの今季初勝利に大きく貢献したのである。

 昨年はFC東京でリーグ戦4試合の出場に留まり、シーズン途中で横浜F・マリノスへのレンタル移籍を経験。しかし、新チームでもリーグ戦5試合の出場に終わるなど、久保本人にとっては満足いかぬまま2018シーズンの幕を閉じることになった。

 だが久保はそこで腐らない。2019シーズンの開幕戦、対川崎フロンターレとのゲームで同選手は右サイドハーフとして先発出場を果たす。すると2季連続のJ1チャンピオン相手に堂々としたプレーを披露。ドリブルで違いを作り出し、ワンタッチパスや効果的なスルーパスなどでチャンスを多く演出した。

 ポスト直撃のFKも放つなど、相手ゴールを脅かした久保。後半途中で交代となったが、持っている力は十分に示せていた。

 迎えた第2節の湘南戦でも背番号15は輝く。川崎F戦と同じく右サイドハーフとして先発した同選手は幾度となくカウンターの起点となり、意外性のあるパスや細かいタッチなどで相手ディフェンス陣を翻弄。34分には自陣からドリブルを開始し、一気に相手陣内深い位置まで持ち運ぶなど、スタジアムを沸かせた。

 49分には室屋成からのクロスをペナルティエリア中央で合わせ、GK秋元陽太を襲う。その2分後には相手陣内でボールを奪うとドリブルで山根視来を振り切りシュートまで持っていった。

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