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香川真司 5年前

香川真司は日本代表に何をもたらすか。一気に中心返り咲きも? 相乗効果を生み出すその力

text by 青木務 photo by Getty Images

森保ジャパンでもすぐにフィットできるのでは?

 冬の移籍にはリスクが伴う。すでにチームはシーズンの半分を戦っており、メンバーもある程度固まっている。新しい環境に適応するだけでも時間を要する上、香川の場合はドイツからトルコへの国外移籍。吸収すべきことはより多いと想像できる。しかし、香川はあっという間に結果を残した。デビュー戦で2ゴールを挙げ、周囲の目を自身に向けさせた。

 香川の素晴らしいところは“一発屋”で終わらなかったことだろう。その後も継続して高いパフォーマンスを発揮し、決定機に絡み、ゴールを演出している。ベシクタシュのスタイルが自分に合ったことや、ドイツほどスペースが埋まっていないから特徴が生きやすいという面はあるだろうが、新天地でこれほどスムースにフィットすることは誰にでもできるわけではない。

 その意味で、香川にとって新しいチームである森保ジャパンに入っても、問題なくプレーできるはずだ。

 日本代表では、自身が最も得意としベシクタシュでも起用されているトップ下の座を争うことになるだろう。森保一監督のチームの2列目は中島翔哉、南野拓実、堂安律で主に構成される。いずれも爆発力のある選手でまだ若い。カタールワールドカップでも主力を張ることが期待される。

 そこに香川が入ることで何が生まれるかも気になるところだ。3人が生み出すダイナミックな攻撃にアクセントを加えられるのは間違いない。スピードダウンしやり直す際、いい位置に顔を出せる香川がいることで、また違った形を生み出せるのではないか。

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