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日本代表 5年前

日本代表の対戦相手、ボリビアとはどんなチーム? 南米で鍛えられた、VS強国との戦い方

text by 河治良幸 photo by Wataru Funaki

ボリビア代表の強みは?

カルロス・ランぺ
日本代表戦に出場することが濃厚なGKカルロス・ランペ【写真:舩木渉】

 筆者の見解も宇佐美と同じだ。コンディションの問題もあるかもしれないが、ボリビアは4-4-2のブロックをベースに守っていたが、前からのタイトな連動はほとんどなく、アタッキングサードまで簡単に運ばれるシーンが多く観られたし、中盤とセンターバックの間、時にはセンターバックの脇にも入られていた。

 ただし、センターバックとGKは非常に手堅く、韓国はソン・フンミンを起点に多くのチャンスを作り、かなり決定的なシュートを外してしまったシーンもあったが、それらもセンターバックの外側か手前からのシュートだったことも終盤まで得点できなかった要因ではあるだろう。

「守備面だが、ボリビア代表の強みの1つと言える。その中で挙げられるのは、センターバックのコンビであるアドリアン・フシーノとルイス・アキン、非常に優れたフィジカルを持った選手たちだ」

 日本戦が就任3試合目となるエドゥアルド・ビジェガス監督もそう語るように、センターバックのフィジカル的な能力と対人守備の質は高い。特にメキシコのプエブラでプレーする21歳のアキンは190cmのサイズと機敏性を併せ持ち、おそらく遠くない将来に欧州のトップリーグで活躍できる逸材だ。

 そしてGKは指揮官の初陣となったニカラグア戦ではサムイット・ムスタファ、韓国戦では20歳のルベン・コルダーノがゴールを守ったが、日本戦は“真打ち”とも言えるキャプテン格のGKカルロス・ランペが起用されそうだ。

「Aクラスのワールドカップに出場するようなチームと対戦することで、自分たちが今どういう状態にあって、何が足りないのかが見えてくると思っている」

 そう語るランペはチリのCDウアチパトに在籍するGKで、平均24歳という現在のチームでは最も経験豊富な選手の一人。韓国戦に出場したコルダーノも見事なセービングで何度もピンチを救ったが、統率力の面ではランペの方がかなり上回るのではないか。そこは韓国戦の内容を鵜呑みにせず、引き締めて行くべきポイントでもあるだろう。

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