ドイツ代表、“引退勧告”は正解だったか? ミュラーの居場所はない。若き力はどう生かされたのか

2019年03月28日(Thu)10時20分配信

text by 本田千尋 photo Getty Images
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特攻カウンターは鳴りを潜め…

 去年のNLを戦った時と比べると、このオランダ代表戦でレーブ監督は、ドイツ代表に“変更”を加えていた。

 布陣は[5-2-3]で変わりはない。守備陣は、アントニオ・リュディガー、二クラス・ジューレ、マティアス・ギンターの3バックに、ニコ・シュルツとティモ・ケーラーのウイングバック。中盤は、トニ・クロースとヨシュア・キミッヒの2枚。ここまでは昨年のNL時と変わりはない。変わったのは前線の3枚だ。

 NL時は、サネとニャブリ、そしてティモ・ヴェルナーの“三銃士”を起用していた。スピード系のドリブラーを並べ、ボールを奪えば、特攻のようなカウンターで敵のゴールに迫っていった。

 今回のオランダ代表戦では、レーブ監督はヴェルナーを外し、代わってレオン・ゴレツカを起用。バイエルン・ミュンヘンに所属する8番タイプのアタッカーをトップ下に配置し、その前でサネとニャブリが2トップを組んだ。ボール奪取後の特攻のようなカウンターは鳴りを潜め、前線の3人が交互に降りてきて後方からのパスを受け、ボールポゼッションを大事にするようになった。

 もちろんサネとニャブリのスピードに乗ったドリブルを活かすことは、変わっていない。13分のショートカウンターの場面では、キミッヒが奪うと、サネとゴレツカがギアをトップに入れて駆け出し、一挙に敵ゴールに迫った。34分の得点シーンでは、ロングボールに合わせてニャブリが裏に抜け出し、個の力で2点目を決めた。

 相手がボールを保持している時には、5バックで守備に比重を置く。そしてボールを奪っても、遮二無二カウンターで攻め立てるのではなく、丁寧にポゼッションを高めつつ、機を見ては左ウイングバックのシュルツがオーバーラップ。加えて攻撃時にはサネとニャブリにある程度の自由を与え、その個人技を活かす。

 確かに、こうした緩急のあるサッカーであれば、“ガス欠”を防ぐことができる。昨年のNL最終戦でオランダ代表と戦った時には、前半から飛ばしに飛ばした“三銃士”は、後半に入るとエネルギーが尽きてしまう。63分にヴェルナー、66分にニャブリ、80分にサネ…次から次へと交代を余儀なくされた。だが、今回は違った。

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