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Jリーグ 5年前

1994年Jリーグ。スーパールーキー出現、広島は優勝杯をガシャン。MVPは意外な? あの選手【Jリーグ平成全史(2)】

シリーズ:Jリーグ平成全史 text by 編集部 photo by Getty Images

主な出来事

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ギド・ブッフバルト【写真:Getty Images】

 日本代表に新たな顔が並ぶようになったが、Jリーグでも活きの良いルーキーが注目を集めた。鹿児島実業高校からジェフユナイテッド市原に入団した城彰二である。

 超高校級ストライカーとして鳴り物入りでプロに乗り込んだ城は、開幕戦でさっそく潜在能力の高さを見せ付ける。左クロスに反応すると、抜群の身体能力を生かしヘディング弾を叩き込んだ。ゴールを奪った後の前方宙返りも話題となった。城は開幕4戦連続ゴールという結果を残すなど、リーグ戦12得点を挙げた。

 チームとして印象的だったのは、ベルマーレ平塚だろう。このシーズンからJリーグに参戦した平塚は攻撃的なサッカーでリーグに旋風を巻き起こし、NICOSシリーズでは2位と躍進した。田坂和昭は新人王を受賞し、名塚善寛とブラジル人MFベッチーニョがベストイレブンに選出された。

 さらに、あるクラブに変化の兆しが見え始めたのも1994年だった。国内屈指の熱狂的ファンに支えられる浦和レッズだが、「お荷物」と揶揄され、ヴェルディ川崎にリフティングパスで翻弄され失点したこともあった。結局、開幕年に続き最下位に終わっているのだが、NICOSシリーズからギド・ブッフバルト、ウーベ・バインが加入。西ドイツ代表でも活躍した実力者によってチームは少しずつだが上向いていった。

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