私がリバプールを愛する5つの理由。哀愁漂う労働者の町と、そこに馴染んだフットボールの魅力

UEFAチャンピオンズリーグ決勝、トッテナム対リバプールが現地時間6月1日に行われる。フットボールの母国イングランドには、様々な歴史と文化を持つクラブが存在するが、リバプールもそのひとつ。労働者の町と、その町に根付いたクラブならではの魅力がリバプールにはある。今回は、そんなリバプールらしさを物語るエピソードを紹介する。(取材・文:小川由紀子)

2019年05月31日(Fri)10時40分配信

text by 小川由紀子 photo Yukiko Ogawa
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「憂い」を感じる労働者の町

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リバプールには、イングランドのフットボール・タウンのエッセンスがぎゅっと詰まっている【写真:小川由紀子】

 リバプールは、いつもなんとなく灰色の雲がかかった、どんよりしたイメージの町だ。

 そんな空と同じような色をしたマージー河がまた、哀愁をかもし出している。

 河岸に立つと、地元出身のロックバンド、ジェリー&ザ・ペースメイカーズが歌った名曲『Ferry Cross The Mersey』(マージー河のフェリーボート)の調べがどこかから聞こえてくる(気がする)。

 かのリバプールFCのアンセム、『You’ll never walk alone』を歌ったのも彼らだ。

 ちょっぴり物哀しさを感じる労働者の町、音楽、フットボール。

 リバプールには、イングランドのフットボール・タウンのエッセンスがぎゅっと詰まっている。

 そしてリバプールFCには、そんな町の雰囲気と同じように、底抜けの明るさではなく、なんともいえない「憂い」がある……。

 はるか昔のことになるが、この職について初めてのインタビュー取材が、当時リバプールの人気選手だったジェイミー・レッドナップだった。その頃一番好きな選手がレッドナップだったから、自分は世界一の幸せ者じゃないかと思った。

 こういうことを言うと、「これだから女子は……」と呆れられそうではあるが、正直に言ってしまえば、ジェイミーとお話してみたいと思ったことも、この仕事を志したきっかけのひとつだった。

 思い返せばこっぱずかしいが、そんな乙女な時代もあったのである。

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