リバプールに栄冠もたらした奇跡の男、ディボック・オリギ。戦力外のFWが英雄となる物語

今シーズンのラストマッチを締めくくるチャンピオンズリーグ決勝、リバプール対トッテナムの一戦は2-0でリバプールが勝利。昨季も決勝まで進出するものの、ギリギリのところでとり逃したビッグタイトルを1年越しで手にした。今回はその立役者の存在に迫る。(文:内藤秀明)

2019年06月04日(Tue)10時00分配信

text by 内藤秀明 photo Getty Images
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19歳期待の新星も…クロップ戦術に適応できず

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ディボック・オリギはCL決勝で2点目のゴールを決めた【写真:Getty Images】

 ディボック・オリギ、24歳。ベルギー代表FWは加入5年目にしてヒーローになった。

 シーズン序盤までは戦力外だった男は、重要な試合で次々と決定的なゴールを決めて、チャンピオンズリーグ決勝でも勝利を決定づける2点目のゴールをネットに沈めた。

 その時間帯は完全にスパーズペースになっており、あのゴールがなければ、スパーズには「アヤックス戦のような奇跡をもう一度」という期待感があった。そしてその期待感を突如打ち砕いたのがオリギだった。

 そこで今回は改めて、彼のリバプールでのキャリアを振り返りたい。

 2014年の夏、当時19歳だったオリギは、期待の若手としてリールからリバプールに移籍するが、初年度はレンタルという形で移籍元のリールで過ごす。

 2015/16シーズンから、リバプールでレギュラー奪取を目指すものの、同年の10月にブレンダン・ロジャーズ監督が解任され、ユルゲン・クロップ監督が就任。この監督人事はリバプールにとっての栄光の始まりであり、オリギにとっての苦しみの始まりであった。

 クロップ初年度はリーグ戦16試合出場して5得点。2年目は半分以上が途中出場ではあるものの34試合に出場して7得点決めた。ただし最初の2年はクロップもチームを作っている最中で戦力が十分ではなかったため、出番をもらえている節があった。この時点ですでにクロップのサッカーに適応できているとは言えず、彼がベンチに追いやられるのは時間の問題だった。

 そしてその時は来た。

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