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世界基準を目指す長友佑都「意識一つで全ての行動が変わる」

text by 編集部 photo by Getty Images

長友佑都
長友佑都【写真:Getty Images】

 日本代表のDF長友佑都は、意識を変えていくことの重要性を改めて感じている。7日、報道陣の取材に応じた。

 7日、日本代表はキリンチャレンジカップのエルサルバドル戦に向けたトレーニングを行った。長友はトリニダード・トバゴ戦の3バックを振り返り、自身のプレーに反省点を感じている。

 ウイングバックを務めた長友は、「前半は特にサイドバックの癖が抜け切れていなかった。もっと高い位置をとても良かった。自分の中では考えながらやっていたつもりでしたけど、ビデオで見て、もうちょっと高い位置を取れたかなと思いました」とコメント。そうすることで、「もっとチャンスに絡めると思うし、絡まないといけない。ウイングバックとサイドバックは違うので、攻撃に厚みを持たせるようなプレーをしていかないとダメだなと思いました」と語った。

 長友が指摘するサイドバックの癖は、主に「(ボールを)取られたあとのカウンターだったりを気にしすぎて、取られそうになったらすぐに下がるみたいな部分があった」ことだ。「もちろん大事なことだけど、やっぱり前に意識を持っていかないと」と考えている。

 それは長友に限ったことではない。「目的地がゴールなので。そこの間の空間でみんなが意識を共有できないと、躍動感あるサッカーはできない」と長友。「日本人の癖で、人とボール、人を意識してしまうところがある。だからボールを持っている人に寄っていったり、目的地であるゴールという意識があまりにも途切れてしまう」と指摘した。長くヨーロッパでプレーする長友は「海外の選手たちは、まず目的地があって、ゴールを取るためにポジションをとって、ゴールを取るためにランニングをする。やっぱりそこの違いが多少ある」と述べた。

 その認識を変えるためには「意識だけで変わる」と長友。「意識一つで全ての行動が変わると思います」と話し、それが無意識にできるようになったときに「日本も世界基準になれるんじゃないですか」と期待している。「ボールを回すこと、ポゼッションすることが良いサッカーだと勘違いしている人も日本にたぶんたくさんいると思う。でも、やっぱりそうじゃないよ、と。海外はまず、ゴールを取るためにどうポジションを取るのか、どうタッチするのか、どう走るのか。彼らはそれが自然とできている。そこの意識というものを、もう少し日本人も認識できれば、世界基準になっていくと思っています」と語った。

(取材:舩木渉、文・構成:編集部)

【了】

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