起点になった冨安健洋、可能性を示した永井謙佑。3-4-2-1は日本代表のオプションになるか?【西部の目】

日本代表は9日、キリンチャレンジカップ2019・エルサルバドル代表と対戦して2-0で勝利。4日前のトリニダード・トバゴ戦に続いて3バックを日本代表は採用した。これから始まるワールドカップアジア予選に向けて、オプションとしての目処はついたと言えるだろう。(取材・文:西部謙司)

2019年06月10日(Mon)10時23分配信

シリーズ:西部の目
text by 西部謙司 photo Getty Images, Shinya Tanaka
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3バックに目処はついた

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左から冨安健洋、昌子源、シュミット・ダニエル、畠中槙之輔【写真:Getty Images】

 60分間が3バック、30分間が4バックという配分だった。3-4-2-1はボランチから前は入れ替わっているが、GKと3バックはそのまま。2試合目ということで、少しこなれてきた印象である。

 ワールドカップアジア予選まで、このメンバーでの強化試合は最後になるがアジア予選でオプションとして3バックを使うぶんには問題ないだろう。

「日本が力のあるチームなのはわかっていたので、守備に重点を置いた」(エルサアルバドル、カルロス・デロスコボス監督)

 トリニダード・トバゴもそうだったが、エルサルバドルもスペースを埋めて守備を固めていた。伊東純也、原口元気の攻撃的なアウトサイドのほうが守備的な相手との相性が良かったということもあって、攻撃面のメリットを出せていた。試合の性質に合わせて両翼の起用に幅をもたせることはできそうだ。

 2ゴールの永井謙佑は、大迫勇也とは違ったスピードを生かした1トップの可能性を示した。永井へ先制点につながる長い縦パスを通した冨安健洋は、何度か鋭く低い縦パスを通していた。3バックはDFが攻撃の起点になりやすいので、これも個人としてもシステム運用でも収穫といえる。

 小林祐希は正確なミドルパスでチャンスを作り、橋本拳人の攻守に渡る働きも効いていた。システムがこなれてきたと同時に、個々の特徴がスムーズに表れるようになり、3-4-2-1にいちおうの目処をつけることはできた。

 ただ、もっと日本が困るような状況下でないと本当の力はわからない。今後もテストは続けるべきだ。

親善試合はテンションの高い試合にはならない

久保建英
代表デビューを果たした久保建英【写真:田中伸弥】

 後半14分に3人を交代、そこから手慣れた4-4-2(4-2-3-1)に変化している。まだ少しぎこちなさの残る3-4-2-1に比べると連係はスムーズで、プレーのテンポも上がった。

 後半21分に久保建英が代表デビュー、さっそく得意のカットインからシュートを放ってスタンドを沸かせている。中島翔哉との息のあったワンツーなど、アイデアと技術があるので、周囲との連係を膨らませていくうえでキーマンになっていくかもしれない。

 GKシュミット・ダニエルのビルドアップ時の落ち着きも可能性を感じさせた。GKも使った最深部からのパスワークはリスクもある半面、プレーの流れを変えられるどうかのポイントになる。

 全体としてはポジティブな試合内容だった。ただ、国内の親善試合はテスト色が強いこともあって、どうしても練習のための試合になってしまう。勝負としてテンションの高い試合にはならない。コパ・アメリカ(南米選手権)やワールドカップ予選では、ギアを上げてプレーしなければならないわけで、形のうえでの対応力だけでなくメンタル面の準備が問われる。

(取材・文:西部謙司)

【了】

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