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マンCの“最新版”戦術とは? あまりに強すぎた理由と驚異的だったチームと選手の進化【18/19シーズン総括(2)】

2018/19シーズンは、これまでスペインが握っていた欧州の覇権がイングランドへと移る結果で幕を閉じた。タイトル獲得や昨季からの巻き返しなど様々な思惑を抱えていた各クラブだが、その戦いぶりはどのようなものだったのだろうか。今回はマンチェスター・シティを振り返る。(文:内藤秀明)

シリーズ:18/19シーズン総括 text by 内藤秀明 photo by Getty Images

CLこそ敗退したが、強すぎたマンチェスター・シティ

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国内三冠を達成したマンチェスター・シティ【写真:Getty Images】

 昨シーズンのマンチェスター・シティにおける一番の目標は、チャンピオンズリーグ優勝だったようだ。しかし結果的には準々決勝でトッテナムを相手に敗戦。一番欲しいものは簡単に手に入らない。それはどの世界でも同じようだ。悩ましい。

しかしCLベスト8での敗退は、なにもシティの強さや成功を全て否定するわけではない。プレミアリーグ、FAカップ、カラバオカップ、全て優勝。国内三冠を成し遂げたシティの強さは、リーグ戦で勝ち点100も積み重ねた2017/18シーズンと同等か、それ以上に際立っていた。

 過去まれに見る強さを見せて勝ち点を97に積み上げたリバプールを、わずか勝ち点1だけとはいえ、上回っての優勝だったこともシティの強さをさらに印象づけた。特に終盤はリーグ戦14連勝で、リバプールに一切付け入る隙を見せなかった。むしろシティが強すぎたことで、リバプールが可哀そうに見えてくるほどだ。

 では昨シーズンのシティは具体的にどのような進化を見せ、国内で無双状態を誇ったのだろうか。

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