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Jリーグ 5年前

FC東京が抱く自信の理由。昨季失速の原因を糧に…長谷川健太監督が描く後半戦のプラン【英国人の視点】

text by ショーン・キャロル photo by Getty Images

長谷川健太監督の手腕

「ディエゴと謙佑のゴールが止まってから、本当に点が取れなくなった。だから今年はもっと武器を増やしたいと思っていた」

「去年は特にミドルレンジからあまりゴールを脅かせなかったが、ナ・サンホなどの選手にはそういう力がある。ここからもっとそういう姿勢のある選手たちを育てていきたい。誰かが調子を落としたとしても、別の誰かが出てきて、チームが勢いを失うことがないというようにしたい」

 東京のファンが前向きに考えられる確かな理由はある。長谷川監督はこれまでの指導者キャリアの中で、就任2年目のシーズンにはチームに明確な改善をもたらすことができる手腕を示してきた。

 清水エスパルスではデビューシーズンを15位で終えたあと、2006年にはチームを4位に引き上げた。大阪では、ガンバでの2年目にJ1タイトルを獲得。2013年にチームをJ2優勝に導いたあと、トップリーグ復帰1年目での優勝という衝撃的な快挙だった。

 これからプレッシャーが強くなってくる中で、チームがそれを乗り切る助けとなるような、ピッチ上の頭脳となれる選手たちも揃っている。

「いつもやっているのと同じプレーを続けていくことが一番大事だと思います」。サンフレッチェ広島で2012年と2013年に2度のJ1制覇を経験している高萩はそう語る。

「首位だから何かを変えなきゃならないとか、1回負けたから何かを変えなきゃならないとか、そういうふうに考えるんじゃない。半分まで来て、これだけ勝ち点を獲得できているんだから、まずは何より今までの戦い方をベースにして、その上で修正していければプラスアルファになります」

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