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フロンターレ、激戦制し悲願のルヴァン杯初優勝! 10人でコンサドーレにPK戦勝利

text by 編集部 photo by Getty Images

川崎フロンターレ
川崎フロンターレが北海道コンサドーレ札幌に勝利【写真:Getty Images】

【北海道コンサドーレ札幌 3-3(PK4-5) 川崎フロンターレ ルヴァンカップ決勝】

 JリーグYBCルヴァンカップ決勝の北海道コンサドーレ札幌対川崎フロンターレ戦が26日に行われ、3-3からPK戦5-4で川崎Fが優勝を飾った。

 札幌は準決勝でガンバ大阪を下し、初のルヴァン杯決勝進出。鹿島アントラーズを破って勝ち進んできた川崎Fは2年ぶり5回目の決勝進出だが、過去4回は全て敗れている。どちらが勝っても大会初優勝となる顔合わせとなった。

 9分に阿部浩之のシュートがわずかにゴール右に外れるなど序盤は川崎Fがゴールに迫ったが、先制点は札幌に生まれる。前半10分、右サイドを突破した白井康介のクロスがファーポストへ流れたところに菅大輝が右足ボレーで合わせ、クロスバー下部を叩いたボールはGK新井章太の体に当たってゴールネットに転がり込んだ。

 これまで4回の決勝を戦いながら全て無得点に終わっていた川崎Fも反撃を試みるが、あと一歩ゴールに届かない。19分には阿部のクロスに合わせたレアンドロ・ダミアンのシュートが右ポストを叩き、44分にも脇坂泰斗のヘディングが再び右ポストに阻まれてしまった。

 それでも前半アディショナルタイムの48分、川崎Fがついにゴールネットを揺らす。左CKから脇坂の上げたクロスにL・ダミアンが触り、流れたボールをエリア内右側で受けた阿部が胸トラップから左足シュートでGKク・ソンユンの股間を抜いた。

 前半を1-1で折り返した両チームは後半も一進一退の攻防を繰り広げる。58分には阿部が落としたボールから脇坂のシュートがわずかにゴール右へ。札幌も67分、カウンターからアンデルソン・ロペスがシュートに持ち込むが枠を捉えられない。

 どちらもなかなかチャンスを物にできず、延長戦が迫りくる中、次に試合を動かしたのは川崎F。交代で投入されたエース小林悠が大島僚太からの浮き球スルーパスに反応して抜け出しと、GKとの1対1から冷静に左足シュートを流し込んだ。

 後半アディショナルタイムとして掲示された4分を経過し、川崎Fの優勝は目前かに見えた。だが札幌は驚異的な粘りで希望を繋ぐ。95分、ラストプレーとなったCKから福森晃斗のクロスに合わせた深井一希がヘディング弾を叩き込み、試合を延長戦に持ち込むことに成功した。

 延長前半の95分、中央突破を図ったチャナティップが谷口彰悟に倒され、札幌がエリアすぐ手前でFKを獲得。谷口にはイエローカードが提示されたが、VAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)判定により決定機阻止と判断されレッドカードに変更された。そしてこのFKから、名手福森が古巣相手となる鮮やかな左足シュートを突き刺して札幌が3-2と逆転する。

 だが川崎Fは1点ビハインドで数的不利に陥りながらも諦めない。延長後半の109分、左CKからファーポストに流れたボールに山村和也が左足ボレーで合わせ、ゴール前にいた小林が押し込む。3-3のタイスコアとなり、勝負はついにPK戦に委ねられた。

 PK戦では3人目まで両チーム全員が成功させたあと、先攻の川崎Fの4人目を務めた車屋紳太郎がシュートをクロスバーに当ててしまう。だが札幌の5人目石川直樹、6人目進藤亮佑のシュートをGK新井が連続ストップし、5-4で川崎Fが悲願の初優勝を飾った。

【得点者】
10分 1-0 菅大輝(札幌)
45+3分 1-1 阿部浩之(川崎F)
88分 1-2 小林悠(川崎F)
90+5分 2-2 深井一希(札幌)
99分 3-2 福森晃斗(札幌)
109分 3-3 小林悠(川崎F)

【了】

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