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Jリーグ 4年前

柏レイソルは今節にも優勝&昇格へ。4位以下は混戦状態、残り2試合で抜け出すのは?【J1昇格争いの現状】

明治安田生命J2リーグも残すところ2試合となった。優勝、自動昇格、J1参入プレーオフ出場権獲得を目指して、それぞれのクラブが熱戦を繰り広げている。今回は、激しさを増しているJ1昇格争いの現状をおさらいする。(文:編集部)

text by 編集部 photo by Getty Images

柏は今節にも優勝&昇格が決定

柏レイソル
今節にも昇格&優勝が決まる可能性のある柏レイソル【写真:Getty Images】

 明治安田生命J1リーグでは優勝争いや残留争いが激しさを増しているが、こちらも忘れてはならない。明治安田生命J2リーグのJ1昇格争いは、例年にないほど混戦状態となっている。

 リーグ戦40試合を終えた時点で首位に立つのは柏レイソル。1年でのJ1復帰を目指す同クラブは、7月下旬から1位の座を守り続けているなど、シーズン通して強さを見せつけてきた。

 そんな柏は、今節のFC町田ゼルビア戦で勝利を収めることができれば、文句なしでJ1昇格&J2優勝を決めることができる。仮に同試合を引き分け以下の成績で終えても、2位・横浜FCと3位・大宮アルディージャのいずれかが今節を引き分け以下の成績で終えれば昇格は決定。その両チームが引き分け以下に終わった場合は優勝も決まる。

 また、今節で柏が敗れ、横浜FCと大宮アルディージャの両者が勝利を挙げたとしても、柏の1位に変動はない。そのため、そうした条件が揃ったとしても、柏は最終節の京都サンガF.C.戦で勝ち点3を奪えば優勝&昇格を掴むことができる。J1昇格&J2優勝の可能性はかなり高いと言えるだろう。

 その柏を勝ち点5差で追うのが横浜FCと大宮だ。この両チームはすでにJ1昇格プレーオフ出場圏内の6位以上に入ることが確定している。両者は現在、勝ち点73で並んでいるが、得失点差で上回っている横浜FCが自動昇格圏内となる2位に位置している。ただ、その差はわずか1点。そのため、最後まで激しい自動昇格圏争いが繰り広げられることが予想される。逆転優勝も決して不可能な話ではないが、現実的な目標は2位でシーズンをフィニッシュということになるだろう。

 横浜FCは残り2試合でファジアーノ岡山と愛媛FCと対戦。同じくJ1昇格を争う岡山との一戦がカギを握ることになりそうだ。

 一方の大宮は残り2試合でアルビレックス新潟、ツエーゲン金沢と対戦する。この両チームはいずれも中位に付けているが、大宮は前回対戦時、この両者から勝ち点3を奪うことができていない。当然だが、簡単なゲームにはならないだろう。より高い集中力を持って挑むことが求められる。

4位以下は大混戦状態

 そんな上位3チームを追うのがモンテディオ山形、水戸ホーリーホック、徳島ヴォルティス。この3クラブはいずれも勝ち点67で並んでおり、J1昇格を掴もうと激しい戦いを繰り広げている。

 数字的には自動昇格圏内となる2位へのランクインも不可能な話ではないが、可能性はかなり低い。条件は残り2試合で自分たちが全勝かつ横浜FCと大宮が全敗、さらに得失点差でその両者を上回なければならない。そのため、この3チームの現実的な目標はJ1昇格プレーオフ出場権をより高い順位で獲得するということになるだろう。

 順位表を確認すると、山形と水戸は勝ち点&得失点差でともに並んでおり、同率4位という状況。徳島はその両者に得失点1の差をつけられ6位という現状だ。残り2試合で全勝すれば文句なしでJ1昇格プレーオフ出場権を掴むことができるが、1ポイントでも落とせば大きく順位が変わる恐れがあるシビアな状況だ。

 山形は残り2試合でレノファ山口、町田と下位のチームと対戦する。山形は現在リーグ戦2連敗中だが、ここではしっかりと勝ち点6を奪いたい。

 水戸は残り2試合で鹿児島ユナイテッドFCと岡山と対戦。最終節の岡山戦は昇格争いの運命を決定づける重要な試合となるかもしれない。

 徳島は残り2試合で東京ヴェルディ、山口と対戦する。前者はリーグ戦3試合勝ちなし中、後者は同2連敗中と調子が上がりきっておらず、徳島が勝ち点6を奪う可能性は高いと言える。

 さて、ここまで1位~6位クラブまでの現状を紹介してきたが、J1昇格争いを繰り広げているのはこの6チームだけではない。7位・ヴァンフォーレ甲府、8位・京都、9位・岡山にも、まだ可能性が残されている。

 この3チームは現在、勝ち点65で並んでいる、そのため、柏、横浜FC、大宮を残り2試合で上回ることはできないが、J1昇格プレーオフ出場圏内の6位までとはわずか勝ち点1ポイント差と大きな可能性を残している。

 6位以内に入るためには、残り試合全勝はもちろん必須。仮に残り2試合で1回でも引き分け以下に終わると厳しい状況だ。甲府、京都、岡山のうち、早ければ今節にも7位以下が確定するチームも現れるかもしれない。その条件は、今節に山形、水戸、徳島が勝利を収めた上で、自分たちが引き分け以下で試合を終えた場合になる。いずれにしても山形、水戸、徳島次第という形にはなるが、最終節まで昇格を争いたいところだ。

 甲府は残り2試合でFC岐阜、FC琉球と対戦する。戦力的にはこの両者を上回っているのは明らかで、勝ち点6を奪う可能性は高い。また、甲府は現在の得失点差が+20。これは山形、水戸、徳島を上回っているなど、6位以内に浮上する可能性は十分だと言えるだろう。

 京都は残り2試合でジェフユナイテッド千葉、柏と対戦する。今節の千葉戦でしっかりと勝利を収めた上で、首位・柏との大一番を迎えたいところだ。

 残りの対戦カードが最も厳しいのは岡山。同クラブは今節に2位・横浜FC、最終節に4位・水戸と対戦する。さらに得失点がわずか+4となっているため、上位クラブと勝ち点で並んだ場合は不利な状況になる。クラブ史上初となるJ1行きの切符を掴むためには、かなり険しい道のりを歩まねばならないが、最後まで意地を見せることができるか。

(文:編集部)

【了】

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