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川島永嗣「ブーイングは当たり前」。不甲斐ない4失点も「経験しなければ前に進めない」

text by 編集部 photo by Getty Images

川島永嗣
日本代表のGK川島永嗣【写真:Getty Images】

 日本代表は19日、キリンチャレンジカップ2019でベネズエラ代表に1-4の大敗を喫した。

 今年6月のコパ・アメリカ以来となる日本代表戦出場となったGK川島永嗣だったが、チームの勝利に貢献することはできなかった。逆に前半だけで4失点を喫し、ハーフタイムに入る際は観客席からのブーイングも聞いた。

「もちろん聞こえました。ブーイングされて当たり前だと思いますし、ああいう内容もそうですし、結果も含めてそれは当たり前だと思います」

 ただ、後手を踏んでいた守備を修正して臨んだ後半のパフォーマンスは前向きに捉えている。山口蛍のゴール以外の場面でも、前半とは打って変わって相手を押し込んでチャンスをいくつか作った。

「自分たちが満足いく結果や内容では全くなかったと思いますけど、こういう難しい中でも後半にいろいろ出せたのは、ポジティブな部分もある。正直これだけ前半と後半で内容が違う試合もなかなかないと思いますけど、やればこれだけできるのは自分たち自身も感じられた部分だと思う。課題と、自分たちの自信にできるところの両方しっかり受け止めたい」

 ベネズエラ戦には日本代表としての経験が浅い選手も多く出場していた。コパ・アメリカでU-22世代中心のチームとともに戦った川島は、「経験しなければ自分たちも前には進めない」と厳しい現実と向き合うことが選手たち自身の今後の成長につながるとも考えている。

「自分を含めて今のチームに新しい血を入れられるのは新しい選手しかいないと思うし、そういう意味でチームをより強くしていくためには、今日出た選手たちがもっともっと突き上げていかなければいけない部分もあると思います。

こういう経験、本当にちょっとしたスペースを与えてしまったりとかが大きな差になってしまうので、自分たち自身ももちろん、個人もそうだし、チームとしてももっともっと学ばなければいけない部分かなと思います」

 川島にも「南米の相手に対してどう戦わなければいけないか、やっている中でもっとこうしなければいけないというイメージを持っていて、自分自身もそれを伝えきれなかった部分もある。自分みたいに経験のある選手がもっとそういう部分を伝えていかなければいけない」と反省材料は多々ある。

 4失点して敗れている以上、結果を真摯に受け止めて「自分の中で何か満足することもない」と川島は言う。2022年カタールワールドカップのアジア2次予選では権田修一が継続してゴールマウスに立っているが、「自分自身もより成長できるようにやっていきたい」と与えられたチャンスで納得のいくものが出せなかった現実を直視して再び前に進むことを誓った。

(取材:元川悦子【大阪】、文・構成:編集部)

【了】

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