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鈴木武蔵が6年前の柿谷曜一朗を再現? 日韓戦でゴール決めて優勝は「自分としても理想的」【E-1サッカー選手権】

text by 編集部 photo by Shinya Tanaka

鈴木武蔵
日本代表のFW鈴木武蔵【写真:田中伸弥】

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 日本代表は17日、翌日に控えたEAFF E-1サッカー選手権2019決勝大会の最終戦、韓国代表戦に向けて練習を行った。

 3大会ぶりの優勝を目指す日本代表は、最後に宿命のライバル・韓国代表と対戦する。今回と同じく韓国で開催された2013年大会も、最終戦が日韓戦だった。そこで輝きを放ったのは、FW柿谷曜一朗だ。25分に後方からのロングボールに抜け出した柿谷は、相手ディフェンスを置き去りにしてGKとの1対1を冷静に制し日本に先制点をもたらした。

 さらに1-1の同点で迎えた後半アディショナルタイムに劇的な勝ち越しゴールを挙げ、2得点の活躍で日本を優勝に導いた。柿谷のようなヒーローが今回の日韓戦でも現れれば、タイトルに大きく近づくことができるだろう。

 日韓戦を控えたFW鈴木武蔵は、6年前の柿谷の活躍について問われ「自分としても理想的ですね」と語った。そして「どんなボールでもいいですけど、自分の特徴で取れたゴールはまた別の喜びがあるし、その形で取れてタイトルも取れたら一番ベストなことだと思いますね」とも述べる。

 スピードが武器の鈴木は、韓国代表の印象について「守備の選手のボールを奪った後の切り替えが遅かった」と分析し、「そこでまた奪い返しての攻撃がカギ」と見ている。そういったカウンターの局面では自らの特徴も発揮しやすくなるだろう。

「カウンターのシチュエーションは前の2試合より多くなると思うし、そこはスピードを生かせる。どんどんそこでスペースに出ていって仕掛けていきたいです」

 合宿の中で「他の選手の特徴もわかってきた」という鈴木は「苦しい時間帯に個人で打開できる力は絶対明日の試合でも必要になる」と予想する。スピードで一気に局面をひっくり返してゴールに迫れれば、柿谷のように一夜にしてヒーローとなることも夢ではない。

「もちろん点を取りたいですし、そういう気持ちは強いですけど、そんなに点を取りたいという気持ちが強すぎてもなかなか取れないので、できるだけ自然体で、いつもの試合通りにできればいいと思います」

 アウェイの日韓戦は異様な雰囲気になるかもしれない。その難しい状況下でも平常心を保ち、相手の隙を確実に突いてゴールを奪えるか。鈴木にとってはA代表定着のきっかけになりうる重要な一戦でもある。E-1サッカー選手権で3大会ぶりの優勝がかかる日韓戦は、18日の19時30分キックオフだ。

(取材:元川悦子【釜山】、文・構成:編集部)

【了】

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