日本サッカー協会の田嶋幸三会長
【写真:Getty Images】

 日本サッカー協会は17日、田嶋幸三会長が新型コロナウイルスに感染したことを発表した。微熱のため16日に保健所に相談して検査を行い、陽性と診断されたという。

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 世界的に感染が拡大している新型コロナウイルス。田嶋会長は、日本において初めて個人名を明かした感染者となった。関係者によれば、「すべてをオープンにしたい」という田嶋会長の強い希望もあり、感染経路など詳細が発表された。

 田嶋会長は、2月28日に日本を離れた。北アイルランド・ベルファストでのIFAB(国際サッカー評議会)年次総会に出席。3月2日にオランダ・アムステルダムでのUEFA(欧州サッカー連盟)理事会で2023年女子ワールドカップ招致のプレゼンテーションを行った。このときは、今ほど新型コロナウイルスへの緊張感もなく、ハグや握手も各人行っていたという。

 3月5日にアメリカへと向かい、She Believes Cupに参加するなでしこジャパンを視察し、8日に帰国。既に在宅勤務となっているサッカー協会ではあったが、田嶋会長は数日出勤。14日は理事会を開催した。なお、Jリーグ副理事長の原博実氏によれば、この理事会にはJリーグの村井満チェアマンと原氏はWEBでの参加だったという。

 16日に寒気を感じて微熱があったため翌日保健所に相談。17日、陽性と診断された。発症日は14日で、本人は肺炎の症状があるものの「元気です」とコメントを発表している。14日までは濃厚接触にあたらず、発症以降は選手・監督らには会っていない。

 田嶋会長は「私と接触した方にしっかりと伝えなければならない、そして、お世話になっている文京区の方々に迷惑をかけてはならない。また、日本で世界中で多くの方が感染し、この病気と闘っている中で、私自身も、しっかりとこの疾病と向き合う事を選択しました。新型コロナウイルスに対する偏見を無くしたりする事に貢献できれば」とコメントを出している。

 JOC(日本オリンピック委員会)副会長も務める田嶋会長は、スポーツ業界の重鎮とも言える。それだけに、感染の発表はリスクをともなう。Jリーグ再開や東京五輪開催へネガティブな影響力を持つ可能性もあるが、本人は包み隠さず明らかにすることにこだわったという。

 本人が語るように、重要なのは感染の拡大を防ぐこと。感染経路の詳細を公表したことで、関係各所に注意喚起ができる。また、田嶋会長が何事もなく業務に復帰できれば、世界に向けた強いメッセージにもなる。

 新型コロナウイルスは死者が出る一方で、感染者のほとんどは軽微な症状であることも事実。パニックにならずに正しい知識で冷静な対処が必要だ。また、過剰に反応しすぎることは田嶋会長の言う「偏見」につながりかねない。

 田嶋会長のスケジュールは多忙を極める。世界を飛び回り、休む暇がない。そうしたなかで、またネガティブイメージというリスクも抱えながら感染を発表し、治療に専念することは勇気ある決断と言えるだろう。

 快復して再び「元気です」と発信されることを願いたい。


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【了】

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