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プレミアリーグ、今季ワーストイレブンは? 期待の裏返しと諦めの境地が入り交ざる人選【粕谷秀樹のプレミア一刀両断】

シリーズ:粕谷秀樹のプレミア一刀両断 text by 粕谷秀樹 photo by Getty Images

問題児揃いの中盤

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【写真:Getty Images】

 ポール・ポグバは今シーズンも働かなかった。足首にメスを入れた直後、実弟の結婚式で派手に騒いでいたものの、ピッチ上はノーインパクト。なにしろ7試合しか出場していない。ユナイテッド・サポーターのヒンシュクを買いつづけ、その立場が危うくなるばかりだ。

 また、ポグバと行動をともにするケースが多いジェシー・リンガードも、昨シーズン20節のハダースフィールド戦以降、プレミアリーグではノーゴール・ノーアシスト、当然ノーインパクト。〈新三無主義〉でも唱えるつもりなのだろうか。

 ブルーノ・フェルナンデスの加入で尻に火がついたにもかかわらず、危機感も薄すぎる。ウイングでも二列目中央でも真価を発揮できず、かといって中盤センターで走りまわるタイプでもない。シーズン終了後、構想外を告げられるだろう。

 ポグバやリンガードほどではないものの、ダニー・ドリンクウォーターはケースが異なる特大の裏切りだ。ウォーカーに次ぐワースト2。猛省しなくてはならない。

 女性をナンパするだけでは満足せず、ナイトクラブで大乱闘を演じて靭帯を痛めたり、練習中に突如キレて頭突きを食らわせたり、ピッチ外の話題が多すぎる。一昨年4月にも飲酒運転で検挙されてもいる。みずからを制御できないドリンクウォーターのようなトラブルメーカー、自制心に欠けるタイプは扱いにくい。改心しないかぎり、先はない。選手生命のピンチと腹をくくるべきだ。

 さて、フレイザーはだれにも迷惑をかけていない。ドリンクウォーターのように人を傷つけてはいない。ただ、希望していたアーセナル移籍が頓挫したため、気持ちが折れてしまった。決定機に絡む頻度が著しく低下し、クロスの精度も落ちている。

 昨シーズンの好調はどこへやら、クラブの不振に歩調を合わせてしまったかのようだ。シーズン終了後にボスマン・プレーヤーとなるため、フリーでアーセナル移籍も可能だが、今シーズンの体たらくを踏まえると、現状維持も考えられる。

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