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禁止されても抑えられず…ドイツ2部選手、ゴール後に“命の恩人”に感謝の抱擁

text by 編集部 photo by Getty Images

ドミトリー・ナザロフ
【写真:Getty Images】

 ドイツ2部のエルツゲビルゲ・アウエに所属するアゼルバイジャン代表FWドミトリー・ナザロフは、ゴールを決めたあとチームのバスドライバーに抱きついたが、どうしても感情を抑えられない理由があったようだ。地元メディア『MDR』が伝えている。

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 新型コロナウイルスの影響で中断されたリーグ戦が再開されたドイツでは、ウイルス感染のリスクを最小限に抑えるため、選手たちも可能な限り接触を避けることが求められている。ゴール後にも抱き合うことなどを避けるようガイドラインが定められ、手の平でのハイタッチに代えて“肘タッチ”が行われる場面もみられる。

 だが現地時間22日に行われたニュルンベルク戦で先制ゴールを挙げたナザロフは、ピッチサイドに駆け寄るとドライバーのトーマス・ロマイケ氏に飛びついて強く抱きしめた。前日に同氏が選手たちの命を救ったことに対する感謝の思いによるものだったという。

 試合前日には、アウェイゲームに向かうチームバスのすぐ近くで交通事故が発生。「彼は僕らの命を救ってくれた。単純にそういうことだ。彼が素早く反応しなければどうなっていたか分からない」とナザロフは試合後にコメントしている。

 報道によれば、チームバスの目の前で事故を起こした車が宙を舞い、バスの車体にも損傷が生じるなどの状況だったようだ。バス内に負傷者は出なかったが、事故を起こした車の搭乗者2人は重傷。選手たちは他の車に乗り換えて移動を続行したという。

「DFL(ドイツサッカーリーグ機構)が少し目をつぶってくれることを願いたい。ダメなのは分かっているが、みんな理解してほしい。少し人間性を見せることも必要だ」とナザロフは続けている。

【了】

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