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リバプール「無敵のアンフィールド」が『狩り場』に…。チェルシー戦完敗、クロップ監督に蘇る苦い記憶とは?【分析コラム】

プレミアリーグ第29節、リバプール対チェルシーが現地時間4日に行われ、0-1でアウェイチームが勝利している。敗れたリバプールはこれでアンフィールド5連敗。クラブ史上初の不名誉な記録を残してしまった。ユルゲン・クロップ監督は、ドルトムント時代を思い出しているかもしれない。(文:小澤祐作)

シリーズ:分析コラム text by 小澤祐作 photo by Getty Images

リバプールは史上初のホーム5連敗

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【写真:Getty Images】

 昨季プレミアリーグ王者のリバプールは暗いトンネルから抜け出せずにいる。「無敵」とも言われた本拠アンフィールドでのゲームは5連敗。これは、クラブ史上初のことだという。昨季、史上最速でリーグ優勝を決めるなど輝かしい結果を残してきたリバプールだが、今度は一転して不名誉な記録を作ることになってしまった。

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 そんなユルゲン・クロップ監督の頭の中にはあの苦い記憶が蘇っているのかもしれない。

 ドルトムント指揮官時代、2、3年で怪我人が続出し、そこから立て直すことができなかった。同クラブを率いた最後のシーズンでは、研究してきた相手に対しボールを持たされ、そこでの解決策を見出せず、絶不調に陥っていた。

 その姿は現在のリバプールとよく似ている。主力に怪我人が多く、チェルシーのようにしっかりと守備ブロックを固めるチームを攻略することができていない。ワイナルドゥムの枠内シュート1本が示す通り、怖さがないのだ。

 そうした弱点を解決するために、今夏バイエルン・ミュンヘンからチアゴ・アルカンタラを獲得した。しかし、例年以上の過密日程で、かつ離脱者が多く人選が定まらない中(チアゴもシーズン早々に離脱)、チームとしての意識がまだそこへ完全に向いていない。チアゴ自体のパフォーマンスは決して悪くないが、それが問題解決に結びつかず、ズルズルとここまで来てしまったのは大きな誤算だったかもしれない。

 このままではチャンピオンズリーグ(CL)どころかヨーロッパリーグ(EL)出場権獲得すら怪しい。リバプールの今後、果たしてどうなるのだろうか。

(文:小澤祐作)

【了】

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