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なぜマンCの攻撃は封じられたのか? 策に溺れたグアルディオラ監督が解決できなかった問題とは…【欧州CL分析コラム】

シリーズ:分析コラム text by 加藤健一 photo by Getty Images

UEFAチャンピオンズリーグ(CL)決勝、マンチェスター・シティ対チェルシーが現地時間29日に行われ、0-1でチェルシーが勝利した。初優勝を狙うシティは、チェルシーの堅い守備を崩すことができず。フェルナンジーニョとロドリを先発から外すという策は裏目に出てしまい、ピッチで起きた問題を90分の中で解決することができなかった。(文:加藤健一)

裏目に出た選手起用

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【写真:Getty Images】



「タイトな試合だった。チャンスになるような場面はいくつかあったが、明確なチャンスはなかった。チェルシーの守備組織(を崩すの)は簡単ではない」

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 ペップ・グアルディオラ監督の試合後の言葉が示すように、マンチェスター・シティはチェルシーの守備網を破ることができなかった。反対に、チェルシーは一発のチャンスをものにし、9年ぶりにUEFAチャンピオンズリーグ(CL)制覇を成し遂げている。

 グアルディオラ監督が選手たちに授けた奇策は失敗に終わった。CLでいつもと違うことをして敗れるのはこれが何度目だろうか。昨季のリヨン戦では突如3バックを採用したが、これが裏目に出て1-3で敗れている。

 チェルシー戦で、シティはロドリとフェルナンジーニョをベンチに置いている。イルカイ・ギュンドアン、フィル・フォーデン、ベルナルド・シウバ、ケビン・デ・ブライネを中央に並べた。立ち上がりはデ・ブライネが最前線だったが、途中からフォーデンと位置を入れ替えている。

 負傷や出場停止といった状況を除けば、シティがロドリとフェルナンジーニョをともに先発から外すのは珍しい。ギュンドアンをアンカーに置く采配は、結果的に裏目に出ていた。

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