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PSGでメッシを輝かせる新たな相棒。それはネイマールでもムバッペでもなく…勝利をもたらしたのは?【欧州CL分析コラム】

シリーズ:分析コラム text by 加藤健一 photo by Getty Images

PSGを苦しめたマンCの攻撃



 PSGは3トップの後ろに3枚のセントラルMFを配置する4-3-3の布陣だった。PSGは実質的に4-3の2ラインで守ることになる。シティが狙いを定めたのはMFの両脇。ここにボールを入れてサイドバックをつり出し、ハーフスペースを縦に突破しようとしていた。

 18分までに2度、右サイドからチャンスを作っている。そして26分には左サイドからケビン・デ・ブライネが右足のアウトでクロスを上げて決定機を創出した。ラヒーム・スターリングが頭で合わせるも、これはクロスバーに直撃。こぼれ球をベルナルド・シウバが押し込んだが、不運にもこれもクロスバーに跳ね返された。

 右からエレーラ、マルコ・ヴェラッティ、ゲイェという並びの中盤はハードワークが印象的だった。シティはアンカーのロドリを経由して、サイドからサイドへボールを動かして3人のMFを揺さぶった。3人で横幅を守るのは大変だが、献身的にスライドしてスペースを埋めている。

 ピンチを何度か招いたが、ジャンルイジ・ドンナルンマの堅実かつ驚異的なセーブによって、PSGは前半を無失点で折り返すことに成功した。しかし、このままでは3人のMFは後半の速い時間に足が止まる。PSGが失点するのも時間の問題だろう。

 その予想に反するかのように、PSGは改善に成功した。

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